「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、各論のエネルギー・栄養素について説明しています。その中から、BMIと総死亡数等との関連を紹介します。
健康な日本人成人を主な対象とする代表的な7つのコホート研究のプール解析(追跡開始時の年齢幅40〜103歳)、JPHCstudy(同40〜59歳)及びJACCstudy(同60〜79歳)における研究開始時のBMIと、その後の観察期間中の総死亡率の関連が示されています。
年齢区分別にみると、およそ65歳未満では総死亡率はJ字型またはU字型を描き、21.0〜26.9が望ましいBMIの範囲と考えられます。
一方、およそ65歳以上では両者の関連はほぼ逆L字型を描き、BMIが30以上になって初めて総死亡率の増加は観察されます。
このようにBMIと総死亡数の関連は年齢によって異なり、追跡開始年齢が高くなるほど総死亡率を最低にするBMIは男女とも高くなる傾向があります。
世界239のコホート研究を用いたプール解析のサブ解析として行われた東アジア地域の61のコホートを用いた解析では、35〜49歳で18.5〜25、50〜69歳で20〜25、70〜89歳で20〜27.5のBMIで最も低い総死亡率を示していました。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕