医薬品には副作用が起こるのは仕方がないことで、絶対に副作用を起こさない医薬品はないという発想が医学界にはあります。
医薬品だけでなくて、ビタミンやミネラルでも過剰摂取によって副作用が起こることがあります。
もともとビタミンもミネラルも医薬品の一種であった時代があり、日本では1997年にビタミンが食品として販売することが許可され、1999年にミネラルが同様に許可されたという歴史があります。
医師は薬の副作用について、患者に説明する義務があり、副作用が起こらないように経過観察することも義務とされています。医師が注意義務を怠ったために患者が副作用によって重篤な健康被害が生じたときには、責任を問われることがあります。
では、注意をしていたのに副作用が生じた場合は、どうなのかというと、日本では医師は責任を問われないという制度になっています。すべての投薬に責任を問われることになったら、安心して医薬品を使えなくなり、それが患者に不利益を与え得ることになるという考え方です。
アメリカでは、注意をしていたのに副作用が生じたときには医師が罰せられる制度で、ここが大きな違いとなっています。
医薬品の効果は体重によって現れ方が違い、体重によって処方量を調節するのは当然のことです。成人といっても体重が190〜200kgの人もいるので、同じ量で同じ効果があるわけではありません。高齢者では140cmで40kgの人もいます。
高齢者は肝機能が低下する傾向があるので、医薬品成分の分解能力も低下していきます。また、高齢者では女性のほうが肝臓が小さくなって、肝機能も低下しやすいことがあげられています。
それなのに同じ処方でよいのか、年齢によって細かく調整しなくてよいのかという問題点もあります。また、副作用でも責任を問われないために、医薬品の有効性を勉強しても、副作用のほうは目が行き届かなくなるという問題点もあげられています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕