セカンドステージの活動では、職場の中で経験してきたことを、その職場に対してフィードバックすることを目指して、健康づくりの知識を身につけるという研修も実施しています。
出身の職場であれば、何が問題なのか、どこを改善すればよいのかを把握していることが想像されます。実際に退職なりのタイミングで把握はしていなかった、もしくは充分に把握していなかったということであっても、健康づくりの意味や実践法を知る(学ぶ)ことで、改善すべきことを把握するというのは、よくあることです。
そのように考えていても、改善のために指導やアドバイスをする立場になったときに、「前の職場だけは行きたくない」という声を聞くのは珍しいことではありません。
もちろん、以前に勤めていた会社に行って、自分の現在の姿を見せたい、皆が知っている自分とは違った姿を見せつけたいという人も少なくありません。
以前の会社には行きたくはないものの、同じ業界に行きたいという声もあります。それは業界のこと、それで働く人の状況や悩みを知っているのは強みではあります。
その一方で、同じ業界は嫌、ましては以前に働いていた会社には行きたくないといことを聞かされると、よほど嫌なことがあったのか、経営者や元上司に会いたくない、ということもあるはずです。
しかし、嫌な思いをしているのは、自分だけではなく、今も働いている人も同じようなことを感じながら苦労をしているということが理解できれば、以前の会社に行くということをすすめられるようにもなります。
どこのサポートをすることになるのか、それを想定せずに研究を受けても結果に大きな違いはないのかもしれませんが、どこの誰に伝えるのかを把握してから学ぶのでは成果が違うということをセカンドステージの学びの場では伝えるようにしています。
〔セカンドステージ連盟 理事長:小林正人〕