発達特性45 二次障害の男女の特徴

女性は性質的な特性から子どものときに発達障害であることに気づかれず、二次障害が起こったことをきっかけにして、発達障害であったことが判明する例も少なくありません。

自閉症スペクトラム障害は、周囲とコミュニケーションを取るのが苦手で、周囲とのズレを感じて自信が持てない、生きづらいと感じることが多くなっています。また、こだわりが強いのも特徴の一つとなっています。

これは男女ともに共通してみられることですが、女性の場合には、こだわりの方向が食事に向かうことが多く、食事の内容のほかに体重や体型といったところに向かうとダイエットに極端なこだわりが生じることがあります。そのために摂食障害が起こることにもなります。摂食障害は心身の発達にも大きな影響を与えます。

自閉症スペクトラム障害では感覚過敏が起こりやすいこともあり、これが原因となって食べられない食品や料理が増えていくことになります。偏食が起こりやすいうえに摂食障害で食べる量が大きく減ると、やせすぎて体調管理ができなくなることにもなりかねません。

発達障害に多くみられるパーソナリティ障害は人格障害とも呼ばれ、一般社会の中で期待される思考、知覚、反応、対人関係のパターンが若いときからみられることを指しています。

子どものころは、落ち着いて考えずに軽々しく行動する「おっちょこちょい」などと軽い気持ちで見守っていられることであっても、注意力が低下している状態が成人になっても継続していると簡単に考えることはできなくなります。

特に女性は気を使った付き合いが求められることが多く、気が利かない、空気が読めないといったマイナスの反応として取られることもあります。

発達障害がある女性は、うまくいかなかった失敗体験が次々と重なり、自信が持てなくなるだけでなく、これが二次障害へとつながりやすくなることにも注意する必要があります。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕