学びの伴歩35 健康スポーツの伴歩

健康スポーツという世界があります。競技性(勝ち負け)を重視したスポーツを使いながらも、実際に重視するのは“健康になる”ということで、その推進を担っている法人があります。

それは公益財団法人日本健康スポーツ連盟といい、私は東京にいたときに日本健康スポーツ連盟の理事を務めていました。

以前は“健康”は厚生労働省の所管、“スポーツ”は文部科学省の所管と分かれていて、日本健康スポーツ連盟が以前の制度のもとで財団法人となったときには、両省の共管でした。

それが今では公益法人制度が設けられ、どの公益財団法人も所管は内閣府となったので、名称による“引っ張り合い”はなくなりました。

健康スポーツについてはスポーツをしていれば健康になる、健康だからスポーツが続けられているという考えもあって、私が理事を務めていたときにも、そのような考えをする方々もいました。

スポーツは共通のルールがあって、それを守っているから競技が成り立ち、勝敗を公平に判断することができます。それは健康スポーツや生涯スポーツを掲げる競技団体にも共通していることです。

しかし、ルールをガチガチに決めると、アレンジができなくなり、参加希望者の状況に合わせにくくなります。生涯スポーツという意味では、子どもから高齢者、健常者から障害者までの参加が想定されているわけです。

これは健康スポーツでも幅広い参加を考えているときには、アレンジ可能であることが参加の多様性につながります。

このようなアレンジには、健康についてもスポーツについても、その関わりについても知っている専門家が必要であり、それぞれの専門家が学び合うことも大切となります。

それが「健康スポーツの伴歩」を実現するために求められていることなのです。
〔セカンドステージ連盟 理事長:小林正人〕