日々修行323 本籍地へのこだわり

本籍地は結婚などで籍が変わったときに転籍することはあっても、他の理由で変えることは少ないようです。その少ない例の一つではあるのですが、私の現在の本籍地は東京都港区愛宕1-5です。

運転免許証でもマイナンバーカードでも本籍地を記載しない時代に、本籍地を書いて大丈夫かとの声もあるのですが、本籍地は東京在住の多くの人が知っている愛宕神社の所在地なので、知られて困るところではありません。

愛宕神社は、標高26mという23区内では自然の地形として最も高い愛宕山の山頂にあります。そこに続く出世の石段は傾斜角度40度、86段で、東京タワーが目の前に見えるところに住んでいたときに、ちょうどいい散歩コースになっていました。

出世の石段を改修するときに、寄付をさせてもらって、30段目の左側の石塔に私の名前が刻まれています。そこから下の4つには寄付に協力をしてくれた私の知人の名前が刻まれています。

私は新潟県出雲崎町の寺院(母親の実家)で生まれたのに、なぜ神社の所在地なのかと聞かれることもあるのですが、たまたま宮司の娘さん(権禰宜)と飲み仲間だっただけの関係で本籍地とさせてもらいました。

本籍地は戸籍が置かれている場所であって、そこに住んでいる必要はありません。実在の住所があればよくて、最も多くの人が本籍地としているのは東京都千代田区千代田1-1です。そこにあるのは皇居です。メディア報道では3000人を超えているとのことです。

愛宕という地名は、住所としては愛宕山の周辺と北は虎ノ門ヒルズ、南は愛宕グリーンヒルズの間の非常に狭い地域です。

愛宕山という名称は幼いときから知っていました。それは鉄道唱歌の第一番の歌詞にあるからです。

汽笛一声新橋を
はや我汽車は離れたり
愛宕の山に入り残る
月を旅路の友として

愛宕山の頂上を本籍地にしたのは、ここが本籍地なのは愛宕神社の家族くらいだということもあって、その“仲間入り”をさせてもらいました。
幼い頃から住所が転々と変わっていくことを経験してきて、せめて変わらない本籍地を固定したいという気持ちがありました。

また、本籍地を固定することによって、今後も次々と住所が変わっていくだろうな、という気持ちもあったのですが、そのとおりになっています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕