「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、各論のエネルギー・栄養素について説明しています。その中から体格の影響を紹介します。
〔体格の影響〕
今回の食事摂取基準で用いた推定エネルギー必要量は、参照身長と参照体重を仮定したものです。しかし、実務における対象者または対象集団は必ずしも参照身長と参照体重を有する個人または集団ではありません。
参照身長または(および)参照体重でない個人または集団に対しては、体重1kg当たりの推定エネルギー必要量に対象者または対象集団の体重を乗じて、推定エネルギー必要量を求めることができます。
しかし。同じ体重であっても、体組成が異なると基礎代謝量は(結果としてエネルギー必要量も)ある程度異なると考えられます。
この原因の1つとして、体脂肪と各臓器や筋肉の基礎代謝量の違いが考えられますが、この影響の詳細は、いまだ明らかではありません。
このことを定性的に理解して、柔軟に用いる(すなわち絶対視しない)ことが望まれます。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕