「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、各論のエネルギー・栄養素について説明しています。その中から脂質の基本的事項の「機能」を紹介します。
〔機能〕
脂質は、細胞膜の主要な構成成分であり、エネルギー産生の主要な基質です。脂質は、脂溶性ビタミン(A、D、E、K)やカロテノイドの吸収を助けます。
脂肪酸は、炭水化物とたんぱく質よりも、1g当たり2倍以上のエネルギー価を持つことから、ヒトはエネルギー蓄積物質として優先的に脂質を蓄積すると考えられます。
コレステロールは、細胞膜の構成成分であり、肝臓において胆汁酸に変換されます。また、性ホルモン、副腎皮質ホルモンなどのステロイドホルモンの前駆体となります。
n–6系脂肪酸とn–3系脂肪酸は、体内で合成することができず、欠乏すると皮膚炎などが発症します。したがって、これらは必須脂肪酸となります。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕