学びの伴歩は、学ぶ人に寄り添い、一緒に歩くように支援していくということで、主語は支援する人となります。伴歩をする人が指導して、伴歩される人が指導をされるという関係性です。
では、伴歩する人は教える一方で、学ぶことはないのかというと、そんなことはありません。教えながら学んでいることがあって、教えながら知識を得るということがあります。
それは「教えることは学ぶこと」という自分のスキルを高めていくということだけではなくて、教えることによって理解を深めて、知識を自分のものとして定着させるという効果も認められていることです。
このことは、教える過程で自分自身の理解度を再確認したり、新たな視点や気づきを得ることができると言い換えることができます。
「教えることの半分は学ぶことである」という考えをする人もいて、それを金言(きんげん)として伝えていることもあります。
金言は、金(きん)のように価値が高い言葉を指していて、格言の中でも“名言”に分類されることですが、半分であったとしても自分が学ぶことを目的として教えられたのでは堪ったものではないという感覚もあります。
私たちが「伴歩からの学び」ということを掲げるのは、教えたり、教えた人から学んだりという一対一の学びのことではなくて、学びのシステムを構築していくことで、多くの知識が得られるということです。
そして、得た知識が、さらに新たな学びのシステムを生み出していくということで、これは個人レベルから、いつまでも継続する仕組みを作り出していくことを学び、世の中に役立てていくことを目指してのことです。
〔セカンドステージ連盟 理事長:小林正人〕