食事摂取基準89 脂質(脂肪エネルギー比率)1

「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、各論のエネルギー・栄養素について説明しています。その中から脂質(脂肪エネルギー比率)の「基本的事項」と「摂取状況」を紹介します。

〔基本的事項〕
脂質全体には、必須栄養素としての働きはありません。その一方で、エネルギー供給源として重要な役割を担っています。

また、脂質の一部を構成する脂肪酸のうち、多価不飽和脂肪酸(n−6系脂肪酸とn−3系脂肪酸)は必須栄養素です。

さらに、脂質の一部を構成する脂肪酸のうち、飽和脂肪酸は、生活習慣病に関連することが知られている栄養素です。

〔摂取状況〕
平成30年・令和元年の国民健康・栄養調査の2年間の脂質摂取量をみると、日本人成人(31〜76歳、男女各92人)における脂質と主な脂肪酸の摂取量では、最も多く摂取している脂肪酸は、一価不飽和脂肪酸であり、以下、飽和脂肪酸、多価不飽和脂肪酸と続いています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕