金言の真理15「朝の果物は金」1

時間栄養学という研究分野があります。身体は時間によって変化をしていて、同じ活動をしても結果が異なるのは理解されることです。同じものを食べても、同じ栄養素を摂取しても時間によって結果が変わってきます。

そのことを象徴的に言い表したのが、「朝の果物は金、昼の果物は銀、夜の果物は銅」という言葉です。実際に金や銀になるということではなくて、スポーツ競技などの順位の金・銀・銅という健康効果のランキングです。

同じ果物(フルーツ)を食べても、朝食の時間帯では金、昼食の時間帯では銀ということで、ここまでは推奨される時間帯ということになります。それ以降の夕方までの時間(15〜18時)は銅になるものの、それ以降は効果が低い、むしろマイナスにもなるということで鉄もしくは鉛(なまり)と言われることもあります。

夜に果物を食べると、活動時間ではないのでエネルギー消費が少ないことに加えて、夜には自律神経の副交感神経の働きが盛んになっているために、消化・吸収がよくなっています。これは夕方以降に食べたものをエネルギー源として効率よく吸収すると同時に、ビタミンやミネラルなども吸収しやすくするための作用です。

そのときに摂った果物の糖質(果糖やブドウ糖)は、エネルギーになりにくく、余分なエネルギー源が脂肪として肝臓で合成されるとともに、その脂肪を脂肪細胞の中に蓄積されるので、体脂肪が増えて、いわゆる太りやすい状態になるからです。

こういうこともあって、朝に食べるのが最も効果的で、昼、夜と時間が経つにつれて効果が薄れていくという考えから、「朝の果物は金、昼の果物は銀、夜の果物は銅」という言葉を使って果物の有効性について語られるようになったのです。
〔セカンドステージ連盟 小林正人〕