「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、各論のエネルギー・栄養素について説明しています。その中から食事性コレステロールの「生活習慣病の重症化予防」を紹介します。
〔生活習慣病の重症化予防〕
脂質異常症を有する者と脂質異常症のハイリスク者においては、そのリスクをできるだけ軽減する必要があります。
コレステロール摂取量の変化と血中コレステロールの変化は有意な相関を示すことから、望ましい摂取量の上限を決める必要があると考えられます。
日本動脈硬化学会による「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022年版」では、冠動脈疾患のリスクに応じてLDLコレステロールの管理目標値が定められており、高LDLコレステロール血症患者ではコレステロールの摂取を200mg/日未満とすることにより、LDLコレステロールの低下効果が期待できるとしています。
以上より、脂質異常症の重症化予防を目的とした量としては、コレステロールの摂取量を200mg/日未満に留めることが望ましいことがわかります。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕