「時は金なり」という言葉は、資本主義の中では当たり前の感覚で使われています。
「時は金(かね)なり」は、アメリカの政治家のベンジャミン・フランクリンの言葉「Time is money」の日本語訳です。
この意味として、二つの捉え方があります。
一つは「時間は有限であり、浪費すると損失につながるので大切に使うべきだ」という教訓です。「時間を無駄にすることなく一生懸命に働け」という意味合いで使われることがあります(そんな意味で社員に発破をかけている経営者もいます)。
もう一つは「時間と金は同様に貴重なものだから、決して無駄にしてはいけない」という戒めの意味です。時間を無駄にすることがないように、仕事の効率化や働き方改革を進める経営者から聞いたことがあります。
これ以外にも複数の意味が伝えられていますが、それくらい浸透していて、さまざまな考え方をされるのが許されてきたところがあります。
今は働き方改革が当たり前になり、人手不足の解消、人材の確保が経営継続の必須条件となってきているので、前者の「時は金なり」を口走る経営者は減ってきました。
しかし、会社という組織も、そこで働く人も時間を金に換算することで成り立っているのは事実で、長い歴史や意識を変えることは、そう簡単なことではありません。
「サラリーマンは時間を売っている」と言われることがあります。
本人としては「能力を売っている(提供している)」と考えたいところでしょうが、雇う側の認識は古いままというのが現状で、まだまだ時間を売って、その見返りとして給料を受け取る、社会保障などの利益も得られるということが変わるまでに期間(長い時間)がかかるのは間違いがないところです。
〔セカンドステージ連盟 理事長:小林正人〕