食事摂取基準139 ビタミンA1

「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、各論のエネルギー・栄養素について説明しています。その中から脂溶性ビタミンのビタミンAの基本的事項の「定義と分類」「機能」を紹介します。

〔定義と分類〕
ビタミンAは、レチノイドと呼ばれ、その末端構造によってレチノール(アルコール)、レチナール(アルデヒド)、レチノイン酸(カルボン酸)に分類されます。

また、β−カロテン、α−カロテン、β−クリプトキサンチンなど、経口摂取すると体内でビタミンAの活性を有する化合物に変換される50種類に及ぶ物質(カロテノイド)が知られています。これらはプロビタミンAとも呼ばれます。

食事摂取基準では、それぞれのカロテノイドかビタミンAに変換される効率(変換効率)を考慮して、ビタミンAの数値をレチノール相当量として示し、レチノール活性当量(retinol activity equivalents:RAE)という単位で算定しました。

〔機能〕
ビタミンAは生物の成長や視覚機能の維持、形態形成、細胞分裂・増殖、免疫系の正常な機能にも関係する栄養素です。

また、レチノールとレチナールは、網膜細胞の保護作用や視細胞における光刺激反応に重要な物質です。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕