負の歴史10 公益100%のNPO法人

この話を「負の歴史」のタイトルの連載コラムで書いてよいものかとの疑問もありましたが、負の歴史となりかねないことを良い方向に変換させてきたということで、コラムの一つとしました。

公益100%のNPO法人というのは私が代表(理事長)を務める特定非営利活動法人のことです。特定非営利活動法人はNPO法人とも呼ばれますが、これは「Non Profit Organization」を略したものです。

直訳をすると、利益を得ない団体ということになるのですが、通常では利益を得る活動は認められています。何も収益がなければ活動ができないからで、会員からの会費(個人の正会員、企業などの賛助会員)では足りないのがほとんどです。

NPO法人の制度は、1995年の阪神・淡路大震災をきっかけに、市民活動をしやすくするための施策として1998年に「特定非営利活動促進法」が設けられました。

何回かの法改正が行われて、今では収益事業を行っても、これを公益事業に使えば公益100%の法人として認められるようになっています。収益が多くなっても、これを役員などが分配することがなければ公益の活動として認められます。

特定非営利活動法人日本メディカルダイエット支援機構は2008年に内閣府から認証されました。今では認証は都道府県と市町村からもされるようになっていますが、全国的な活動をすることで内閣府から認証された特定非営利活動法人には制約(お役所の口出し)もありました。

今では法人名が公序良俗に反するようなものでなければ撥ねられるようなことはないのですが、当時は違っていて、認証の前に内閣府から「医学者が役員にいないのにメディカルと名乗ってよいのか」という問い合わせがありました。

詳しい経緯は、ここでは省きますが(どこかのタイミングで書くつもり)、公益事業として認められるのは教育と情報提供だけとなりました。その代わりにメディカルダイエットを冠した資格認定を行うことが認められました。

今にしてみれば“口約束”のようなものですが、設立から18期になる今でも、設立時の約束は守られている状態は続いています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕