そこが知りたい74 ビタミンEとKの間

ビタミンはAから始まってB(B群)、C、D、Eまでは知られた存在ですが、その後はKで、間のF、G、H、I、Jを見ることは少ないはずです。

少ないということは、実際には存在しているということを指す表現として使っています。しかし、この中には初めから存在していないものも入っています。

ビタミンのアルファベットは発見された順に付けられました。発見された当時は化学構造が不明だったために仮の名称として使われていました。

研究が進むにつれて複数のものが発見されて細分類されたものがあり、それがビタミンB群(ビタミンB₁、ビタミンB₂、ビタミンB₆、ビタミンB₁₂)です。

また、研究によってビタミンの定義から外れたものがあり、それが欠番のある理由となっています。

ビタミンFは必須脂肪酸のリノール酸と同じ成分であることがわかり、ビタミンGはビタミンB₂(リボフラビン)であること、ビタミンHはビオチンと同じであることがわかりました。

ビタミンIとビタミンJは、もともと存在していなかったので、これは欠番というよりもビタミンKが登場したことで勘違いされるようになったということです。

というのは、ビタミンKは血液を凝固させる作用がある成分であることから、ドイツ語で凝固を意味する「Koaqulation」の頭文字をとって名付けられました。ビタミンKだけは特別な命名だったのです。

ちなみに、葉酸はビタミンMと呼ばれた時代がありました。ビタミンNはα−リポ酸、ビタミンOはL−カルニチン、ビタミンPはフラボノイド、ビタミンQはユビキノン(コエンザイムQ10)のことであり、これらはビタミンのような働きをするということから、ビタミン様物質と呼ばれています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕