「兵隊の靴」のお題で5回にわたって書いてきましたが、金言として気にはなっていたものの、長らく忘れていたところがありました。
それを思い出すきっかけとなったのは、ウォーキングの両陣営から、ほぼ同じタイミングで「兵隊」という言葉を聞き、靴(ウォーキングシューズ)の利権についての話も聞いた時でした。
ウォーキングは歩くことがメインの活動であるので、複数の団体があるのも当たり前であれば、歩き方に特徴があるのも普通のことだと思われがちですが、団体のほうは最大組織があり、歩き方も同じでした。
その団体は一般社団法人日本ウオーキング協会です。発祥は1964年(前の東京オリンピック開催の年)のことで、歴史の長さもあり、ピラミッド型の全国組織(傘下に都道府県協会)にもなっています。
ウォーキングは一般名称で、ウオーキングは日本ウオーキング協会の固有名称です。各地域の協会の名称(ウオーキング)を見れば、傘下なのか別の団体なのかを判別することができます。
歩き方のほうは、「まるで兵隊の行軍のようだ」と指摘されることもあるのですが、一列になって(広めの道では2人の横列も)黙々と歩く集団の姿はコックローチ・マーチング(ゴキブリの行進)と揶揄されることもありました。
そのような歩き方になるのには理由があって、全国各地で開催されるウオーキング大会では30km、40kmという長距離を歩くのが大きな目的とされています。これだけの距離を都道府県での開催では2日とも歩くことで“距離を稼ぐ”ことができます。
全国体内に当たる日本スリーデーマーチ(埼玉県東松山市)では50kmコースもあります。3日で合計150kmも歩こうとするのは、地球1周分の4万kmを完歩することで表彰される制度があるからです。
この記録は日本ウオーキング協会の公式の大会での完歩距離だけで、それが継続のモチベーションでもあり、継続のための資金の一部にもなっていました。
ウォーキングと靴に関わる話は、次回(金言の真理41)へと続きます。
〔セカンドステージ連盟 小林正人〕






