言い間違い46 三日と空けず

頻繁に訪れることを「三日と空けず」と表現する人がいます。

三日(みっか)は3日(1日×3回)というのが一般的な感覚かもしれませんが、三日というのは“わずかな期間”を指す言葉で、1日でも4日でも短い期間と感じることであれば「三日」と表現されます。

三日で、よく例にあげられるのは、三日坊主、三日天下です。

その短い期間を空(あ)けることなく、繰り返すということで使われていますが、「三日と空けず」は誤用で、正しい使い方は「三日に上げず」です。

「と」と「に」、「あけ」と「あげ」の違いなので、言い間違いをしがちですが、「空けず」と「上げず」の違いが認識できたら、誤用は少なくなるはずです。

「三日に上げず」は、たった3日も経たないうちに、ということを指していて、数日間にわたって頻繁に行われることを意味しています。

上(あ)げずは、間隔を置かないでという意味であるので、「三日に上げず」は「毎日のように」「たびたび」という意味となります。三日に上げず電話をかける、三日に上げずやってくる、という使い方がされます。

「三日に上げず」と書かれているのかと思って、よく見たら「三日と上げず」だったことがあります。これも「に」と「と」の違いで、間違いやすいところがあります。

「三日に上げず」と書いた(打ち込んだ)つもりだったのに、「三日と上げず」となってしまったということもあるでしょう。

たった一文字の違いが、違った意味になってしまうことがある例として「三日に上げず」が引き合いに出されることがあり、その理由の説明にもなっているかと思います。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕