「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、各論のエネルギー・栄養素について説明しています。その中から水溶性ビタミンのビタミンB₆の「生活習慣病の発症予防」と「生活習慣病の重症化予防」を紹介します。
〔生活習慣病の発症予防〕
ビタミンB₆が大腸がんの予防因子であることが報告されています。
我が国においては、通常の食事によるビタミンB₆摂取量と大腸がんの関係調査から、男性においてビタミンB₆摂取量が最も少ないグループ(摂取量の中央値は1.09mg/日)に比べて、それよりも多いグループで30〜40%リスクが低かったと報告されています。
しかし、食事調査法が食物摂取頻度調査法であり、また報告数が1つのみであることから、目標量は設定されていません。
〔生活習慣病の重症化予防〕
ビタミンB₆と生活習慣病の重症化予防の直接的な関連を示す報告はないため、生活習慣病の重症化予防を目的とした量は設定されていません。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕






