夜間中学校は、公立の夜間中学校と民間の自主夜間中学校に分かれています。
公立夜間中学校は、公立中学校の夜間学級の扱いで、原則として週5日、3年間の通学となっています。通うのは義務教育を受けることができなかった人や外国籍の人で、教えるのは教員免許がある教師です。
それに対して自主夜間中学校は民間団体などのボランティアによって運営されていて、運営形態や授業内容は、運営者によって異なります。
岡山市の表町商店街の一角に常設教室を設けている岡山自主夜間中学校は、2017年4月に発足した中国地方初となる自主夜間中学校です。
年齢・国籍を問わず、事情に関係なく「誰一人取り置き去りにしない教育」を掲げ、約400人の生徒が在籍していて、国内最大規模を誇っています。
岡山自主夜間中学校は、一般社団法人基礎教育保障研究所が運営しています。
週3回の授業は、授業料、教材費などは無料で、読み・書き・計算に加えて、全国の自主夜間中学校の中で初めて実技4教科も教育課程に取り入れています。授業はマンツーマン形式を基本としており、ボランティアスタッフと賛同者などからの寄付のみで運営されています。
常設教室(50名の利用が可能)は表町商店街の店舗の上の階にあり(入口は店舗とは別)、週に3回の夜間の実施であることから、商店街や地域の団体などとの連携によって、授業の時間以外を活用した活動も行っています。
また、商店街や地域の活動にも積極的に参加していて、全国の自主夜間中学校(40校ほど)の中でも見本となる自主夜間中学校として注目されています。
表町での学びは、そこで学ぶ生徒だけでなく、教える側のボランティア講師にも、また学びを広く支える方々にも、新たな学びの機会になり、それが広域の学びの見本にもなる存在であると認識しています。
〔セカンドステージ連盟 小林正人〕






