児童発達サポーター11 発達障害の男女の差

発達障害の分類・区分については、これまで明らかにしてこなかった中で、いきなり男女での発現の違いについての話は戸惑いをもって受け止められる向きもあるかとは思います。

発達障害の男女差をみると、文部科学省『通常の学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する調査』(2022年)では、女子が1に対して男子が2.4と、発現は2.4倍も多くなっています。

この傾向は海外でも同様の結果で、男女比が4:1とされるデータもあり、男子の発現が多いとされるアメリカでは4.5:1との報告があります。

また、日本国内の報告でも、注意欠陥・多動性障害は4〜9:1、自閉症スペクトラム障害は3:1とのデータもあげられています。

国内の調査の男子が女子の2.4倍という結果から、発達障害児が10%と推定すると男子で発見されているのは14.0%、女子では5.8%となります。単純計算ではあるものの、発達障害児の割合では7:3で男子が多いということになります。

この7:3という割合は、多くの発達障害児の支援を手掛けている施設や法人などでは以前から言われてきた数字で、それと変わらない結果となっています。

早期発見のシステムが確立している海外では、早期支援が充実していることもあり、発達障害が的確に把握されています。我が国も就学前障害児の無償化を受けて、発達障害の支援体制の拡充によって、これまで以上の対象者が発見されるものとみられています。

発達障害児の支援事情は地域によって大きく異なっています。福祉が充実している地域では発達障害児支援施設が増えていて、総量規制(新規開設への制限)が行われる地域も増えてきています。

しかし、発達障害児の割合が10%と推定すると、まだまだ不足していて、現実的に通所しての支援が受けられる対象者は半数ほどとなっています。それ以外は通所での発達支援が受けられない状況であり、社会で支えることが求められています。

その環境づくりの理解の推進が「児童発達サポーター」の役割であり、男女差を含めて、実態を正しく知ってもらうことが、正しい支援のつながることを信じて、制度構築の活動を始めています。
〔セカンドステージ連盟 理事長:小林正人〕