金言の真理69「米百俵」4

米の重量についての前回の話を受けて、今回は「米百俵の価値」について書いていきます。

「米百俵の精神」の長岡藩は、これを売って教育の礎にしたというので、現在の感覚では、いくらくらいになるのか、ということは「米百俵」の話をするたびに聞かれることでした。

1俵は60kgで、米価格が高騰している現在では、5kgが4000円以上は高くなりすぎなので、以前の価格の2000円として計算をすると、2万4000円となります。

これが合っているのかを検証するために、よく使われているのが江戸時代の下級武士の俸禄の「三十俵二人扶持」で、これは1年間の給料に相当します。

1年間に30俵分の米の他に、2人分の扶持米が支給されます。扶持米は1日について米が5合であるの、これ食べていたのかというと、そうではなくて下男などの支払いに当てられていました。

1俵が2万4000円とすると、30俵で72万円ほどとなります。これで家族が暮らすのは大変かと思いがちですが、現在の感覚では約5倍とされるので、年収360万円の公務員と似たようなものとなります。

米が社会経済の基準であったので、米の価格が上がれば受け取る金額が増えそうな感じがするものの、米価格の上昇は物価全体の上昇につながるので、生活に大きな影響は出ないという仕組みでした。

さて、本題の「米百俵」の価値ですが、1俵が2万4000円を基準にして100俵分を計算すると240万円となり、現在の感覚に合わせるために5倍にしても1200万円です。いくら時代が違うといっても、これだけで学校をつくる金額としては少なすぎます。

「米百俵の精神」の逸話は、一般には学校をつくる資金にしたと伝わっていますが、その一部にしたというのが正しいのではないか、との考えで調べていくと、学校をつくるきっかけとなり、他の資金は官民合わせて集めてきたというのが事実のようです。
〔セカンドステージ連盟 小林正人〕