食の不都合な真実21 米の残留農薬

今から30年以上前(1993年)の「平成の米騒動」のときのこと、記録的な冷夏と長雨による天候不順で米が不足して、海外から米が緊急輸入されました。しかし、輸入米(主にタイ米)で心配されていた残留農薬が思ったよりも少なかったという発表があります。

米は炊飯だけでなく、他の加工によっても口に入れる機会が多いだけに、残留農薬の不安は常に付きまといます。あまりに残留農薬が少ないという発表を受けて、検査の手抜きや手加減が行われたのではないかとの疑惑が持ち上がったのですが、そのようなことがなかったのは事実です。

輸入米の検査は民間の検査機関によって51項目(当時の項目)の農薬などの検査が行われてから輸入が許可されます。買い付けが決まった米は輸出国で船積みされる前にサンプルが空輸されて、事前に日本穀物検定協会によって検査が行われます。

そして、輸入された米は厚生労働省によって再び検査が行われるのですが、その検査を行う検疫検査センターの食品衛生監視員は、通常の検査に合わせて人員が確保されています。

検査項目は残留農薬だけでなく、カビ毒やカドミウムなどの検査も行われるのですが、限られた人数で大量の輸入米の検査を実施するのは困難であるということから、検査用のサンプル(約20g)を抜き出す袋の数を減らすことが行われました。

20袋からサンプルを抜いて、これを粉状にして測定器で検査される通常の方法から、緊急措置ということで200袋からに増やすという効率化が行われたということが、当時の実態に関するレポートに書かれています。

そのために、基準以上の農薬が残留している袋があっても、全体としては薄められることになって、検査にパスしやすくなります。その緊急措置であったはずの方法が、今でも続けられています。

そのようなことがあるから、検査結果を見せられても安心できないという人が減らないということです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕