食事摂取基準270 ナトリウム9

「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、各論のエネルギー・栄養素について説明しています。その中から多量ミネラルのナトリウムの生活習慣病の発症予防の「主な生活習慣病との関連」を紹介します。

〔主な生活習慣病との関連〕
高血圧の発症と重症化は、遺伝要素と環境要素(生活習慣)の相互作用から成り立っています。

そのため、高血圧の発症予防と治療において生活習慣改善の意義は大きく、高血圧患者はもとより高血圧の遺伝素因のある人や正常高値血圧者(120〜129/80mmHg未満)などの高血圧予備群においては、特に食事を含めた生活習慣の改善を図るべきです。

慢性腎臓病(CKD)に対しては、食塩の過剰摂取が高血圧を介して、CKDの発症と重症化に関与している可能性が示されています。

また、食塩摂取とがん、特に胃がんとの関係について多くの報告があります。世界がん研究基金・アメリカがん研究財団は、食事とがんに関する研究報告を詳細に評価しました。

その結果、塩漬けの食品、食塩は胃がんのリスクを増加させる可能性が高いとしました。

日本人を対象としたコホート研究では、食塩摂取量が胃がん罹患率および死亡率と正の関係を示すことが明らかにされて、塩蔵食品の摂取頻度と胃がんのリスクとの強い関連も示されました。

日本人を対象とした研究も含むメタ・アナリシスでは、高食塩摂取は胃がんのリスクを高めると報告されており、別のメタ・アナリシスでも食塩摂取量が増えるに従って、胃がんのリスクが高くなると報告されています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕