「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、各論のエネルギー・栄養素について説明しています。その中から多量ミネラルのナトリウムの生活習慣病の重症化予防の「主な生活習慣病との関連」を紹介します。
〔主な生活習慣病との関連〕
欧米の大規模臨床試験の結果を見ると、事実として、少なくとも6g/日前半まで食塩摂取量を落とさなければ有意な降圧は達成できていません。
これが、世界の主要な高血圧治療ガイドラインの減塩目標レベルが全て6g/日未満を下回っている根拠となっています。
日本高血圧学会の高血圧治療ガイドライン(JSH2019)でも、減塩目標は食塩6g/日未満です。
さらに、近年欧米においては一層厳しい減塩を求める動きもあります。
アメリカ心臓協会(AHA)では2010年に勧告を出していますが、ナトリウム摂取量の目標値を一般成人では2300mg(食塩相当量5.8g)日未満、ハイリスク者(高血圧、黒人、中高年)では1500mg(食塩相当量3.8g)日未満としました。
また、2018年に発表されたアメリカ心臓学会(ACC)、アメリカ心臓協会(AHA)などによる治療ガイドラインでは、ナトリウム1500mg(食塩相当量3.8g)日未満が目標として示されており、少なくとも1000mg(食塩相当量2.5g)日の減塩を勧めています。
2023年に発表されたヨーロッパ高血圧学会(ESH)のガイドラインでは、食塩摂取量は1日5g以下にするように勧めており、2012年のWHOの一般向けのガイドラインでも、成人には食塩5g/日未満の目標値が強く推奨されています。
日本腎臓学会編の「エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2023」では、CKD患者の重症化予防のためには、6g/日未満が推奨されています。
以上のような国内外のガイドラインを検討した結果、高血圧とCKDの重症化予防を目的とした量は、食塩相当量6g/日未満としました。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕






