裏舞台は表舞台と舞台裏の混同による誤用だという話を前回(言い違い3)書きましたが、表舞台は光が当たっている実際の舞台のことだとすると、裏舞台は光が当たらないところという意味になります。
単に光が当たらないところというだけでなくて、あえて光を当てないようにするところ、光を当てようにも当たらなくて見えないところとなると、ほとんど裏社会と変わらないことになります。
今回のお題は、裏社会ではなくて「表工作」です。
裏工作は、見えないところで行う工作のことですが、工作といっても材料を使って製作することではなくて、もう一つの意味の「目的を達成するための根回し」を指しています。
裏工作と聞くと、どこか離れた世界のことで、自分には関わりがないことと思われがちですが、本来の正しい道を歩んでいるつもりでも、いつの間にか違った道を歩かされているようなことは、いくらでもあります。
私が関わってきた狭い(?)範囲だけの話をすると、戦後に始まったばかりの民放のテレビ番組でアメリカのファミリーを取り上げたのは、表には見えてこない“工作”の成果です。
特定の商品を買わせるわけではないとはいっても、憧れを抱かせる進んだ生活を目にすることで、アメリカの商品の売り上げを全体的に増やそうという意図があります。
ここまでは「表工作」の範囲で、その先にはムードを高めて、日本政府に大きな買い物をさせようという意図があって、そのための「裏工作」は戦後80年というのに、まだ続いています。
このような80年も続く社会構造こそが「裏社会」と呼ばれても仕方がないことです。
「裏社会」の正式な説明は「普通の社会とは異なる掟(おきて)で成り立っている非合法な社会」となるので、法律違反ではない(と考えられる)裏工作は裏社会とは違っているのかもしれません。
また、裏社会は、実は社会の裏側で起こっていることではなくて、表に見える普通の社会の裏側にある別の社会という意味合いで使われることもあります。世間に隠れて成功すれば「表社会」という、一見すると誤用と感じることが実際には起こっている(起こしている)のです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕






