食の不都合な真実23 バナナの安全性

バナナは今でこそ安価なフルーツの代表的な存在ですが、かつては高級品として扱われていて、果物店ではメロンと並ぶ位置に置かれて販売されていた時代もありました。それは昭和40年代のことで、輸入されるフルーツはバナナに限らず高級品という感覚でした。

その一方で、昭和40年代には高級フルーツのバナナが安売りされていたことを記憶している人も少なくないかと思います。それは“バナナの叩き売り”で、高級なバナナが露店で売られて、飛ぶように売れると言われるほど早く、大量に売れていました。

これはバナナの日持ちが関係しています。当時は、ほとんどが台湾産バナナで、熟す寸前に輸入されるので、短期間のうちに売り切らないといけないという事情がありました。

現在のように熟していない状態で輸入して、青酸ガスなどで燻蒸して、黄色くなってから流通させるという制度ではなかったので、とにかく傷みが早かったのです。

燻蒸処理を行う方法だと、遠い地域から大量に運ぶことができるので、安く、安定して販売することができるようになりました。

現在のバナナの輸入割合は、約80%はフィリピン産で、それに続いてエクアドルが約9%、メキシコが約7%となっています。その他は、グアテマラ、ベトナム、ペルーと続き、台湾は9位となっています。

遠くから運ばれてくるバナナは、日本まで赤道を通過して運ばれてくる国で栽培されたものがほとんどです。高温多湿の地域を通過する船の中ではカビが生えやすく、それだけ多くの防カビ剤が使われる可能性が高くなります。

輸入されるフルーツに使われる防カビ剤は、MBC(カルベンダジム)という農薬を主成分としたベノミルやチオファネートメチルが使われています。これらの薬剤が入れられた水槽を通過させるか、スプレーで噴霧する形で殺菌処理がされています。

台湾やフィリピンからの輸送なら赤道を超えるわけではなく、台湾の場合には収穫から日本に届くまでの期間は5日ほどです。そのため、ミョウバン(硫酸アルミニウム−硫酸カリウム複合体)を使ってきたので、まだ安心度が高いといえます。

農薬が使われて防カビ処理がされていても、皮にだけ残留しているなら問題は少ないかもしれないのですが、バナナの場合は軸の部分と花がつく先の部分に微細な穴があって、そこから成分が浸透して、残留農薬となっています。

これは不都合な真実として、できるだけ業界内に限っての話にしてきたものの、今のネット時代には即座に知られてしまうことです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕