時間塾35 時間泥棒に盗まれたもの

大事な時間を使っても、それが長時間に及んだとしても、期待したことの一部でも成果として残ったとすれば、そのことを「時間泥棒」と呼ぶようなことはありません。

私に時間泥棒について教えてくれた飲食業界の超有名経営者は、どれだけの時間が盗まれたかだけでなく、その時間に着手する予定だったことの重要性、実際に稼ぐことができたであろう金額も加味して、時間泥棒の被害の度合いを説明してくれました。

「時間があれば稼げたのに」というような、よく耳にするようなことではなくて、この人の、このタイミングであれば、“得べかりし利益”として挙げられた金額も納得できるという方が発した言葉です。

得(う)べかりし利益というのは、本来なら得られたはずなのに、望まない行為によって得られなかった利益のことで、決して言い掛かり(難癖)ではありません。

法律的には“逸失利益”や“消極的利益”と呼ばれる損害賠償請求に該当する項目です。

私の場合には、「これを時間泥棒と呼んでよいものか」と悩むことではあっても、先の超有名経営者(立志伝中の人)にすれば、少しの時間でも思った結果を下回っていれば、これは立派な(?)時間泥棒です。

泥棒となるかならないかは、盗んだ側ではなくて、実は盗まれた側の被害になるところは、お金と時間では大きく異なっているところです。その失わせた価値は、多くの場合は盗んだ側はわかっていなくて、再び価値があるものが盗まれる可能性があります。

そんな危険性がある人には近づかない、近くに寄せないということが必要になるのですが、盗んだ側はわかっていないので、また近づいてきます。それを、いかに避けるかは、被害者本人だけでは難しいことなので、周囲が気づいて、対処しなければならないのですが、なかなか実現させられないという悩みは続いています。
〔セカンドステージ連盟 理事長:小林正人〕