水活の思考17 ブルーエコノミーの時代2

微生物は栄養源を取り入れて、これを内部で代謝させてエネルギーを作り出し、代謝によって発生した不要なものを外部に排出しています。その排出物が人間にとってよくない結果になる場合が腐敗であり、よい結果になる場合が発酵と考えることができます。

食品は発酵が続いているときには、腐敗はしません。糠味噌漬けは乳酸菌によって発酵し続けている間は、腐敗菌の活動は抑えられ、発酵が進んでいきます。この環境を保つことが大切であり、環境が乱れると腐敗菌が増えて、発酵が遅くなり、環境が完全に崩れると発酵が腐敗に変化しかねません。

人間の体内でも同じようなことが起こっています。その一例が腸内細菌で、善玉菌と悪玉菌に大きく分けられています。

善玉菌は栄養源を代謝して酸性物質を排出しています。この酸性物質は善玉菌を増殖させる環境を作り出し、善玉菌が増えるほど悪玉菌が減っていくことになります。

悪玉菌は栄養源を代謝してアルカリ性物質を排出しています。アルカリ性物質によって腸内環境の酸性度が低下すると善玉菌は増殖しにくくなり、悪玉菌が増殖していくことになります。

ブルーエコノミーは、自然の営み(物理学的変化)を利用する方法であり、これまでの生命を科学的に操作する発想から抜け出した行動の結果です。これまでの効率性を追求する立場から、多様性を認めた効率性に向かって進化していくことを指しています。

多様な課題に同時に対処する複合的な手法への転換が求められており、そのための総合的な計画の重要となるのがブルーエコノミーの発想です。
〔小林正人〕