水活の思考18 日本人の“ブルー”の感性

グリーンは緑、ブルーは青と明確に区別するのは世界的に共通していることですが、日本人は緑のことを“青”と表す特徴的な感性があります。

青々とした緑、青物野菜や青菜といった使い方がされており、緑色のリンゴは青リンゴ、緑の葉は青葉、それを絞った緑色の液体は青汁、緑色の竹は青竹、緑色の海苔は青海苔と呼ばれます。これは古語ではなく、現在も普通に使われています。

日本語に緑が現れるのは平安時代末期(1200年前)からのことで、それ以前は色は赤、黒、白、緑で表現されていました。赤は明るい色、黒は暗い色、白ははっきりと見える色、そして緑は淡い色を示していました。

青の中に緑も含まれており、その歴史的な伝統は緑色の信号を青信号と呼ぶ感性に受け継がれています。

万葉集に出てくる奈良(あをによし奈良の都は咲く花の薫うがごとく今盛りなり)の枕詞の「あをによし」の「あを」は木々に新緑を指しています。青には自然、新鮮、若さ、成長といった意味が持たせられています。

一方、海外では青(blue)は、「ブルーな気分」(feeling blue)と表現されるように、憂鬱や陰気といったイメージがあります。色彩イメージとしては海、空、晴れといった自然の色であり、落ち着いた印象を与える色であるものの、グリーンに比べるとマイナスイメージとして捉えられることがあります。

自然界の食品には青色のものは少ないこともあり、食べ物の色とは認識されにくいことから美味しさとつながりにくいこともあって、「青は食欲が湧かない色」とされています。

天然の着色料にはクチナシ色素、スピルリナ色素、チョウマメ色素があり、食品添加物として使用が許可されていますが、食品として馴染みがあるものではありません。また、食品にまつわる青い色では、餅やパン、魚肉練り製品などに生える青カビがあげられます。

青カビはカビ毒を発生させることから、有害なカビとして認識されています。チーズにも青カビは生えますが、ブルーチーズの場合は有害な成分を発生させないので、これは安心して食べられるとしても、それ以外のチーズに発生した青カビはアレルギーや内臓疾患などの要因となります。

水活が注目するブルーエコノミーは、詳細に分類された色彩のブルーだけでなく、広範に自然を表す青も緑も含めたブルーと認識して、新たな経済活動に取り組むことが大切だと考えています。
〔小林正人〕