周囲を取り巻く自然は、変化をしていないようでも常に小さな変化を繰り返しています。その変化を目にして実感することができないだけで、植物が生きている限りは着実な変化が連続して起こっています。その代表的なものが光合成です。
植物は太陽光を浴びて、光エネルギーを植物の内部の葉緑体で使って、光合成を起こして成長しています。それぞれの植物の中で起こっていることは小さな出来事であっても、複数の植物が同時に変化を起こしていくことによって植物の成長だけでなく、環境にも影響を与えていきます。
植物が環境に対して行っているのは、二酸化炭素を取り込んで、内部で化学合成をして酸素を発生させていることです。一つひとつの植物が発生させる酸素の量は少なくても、数が多くなり、それが何年も何十年も積み重なることによって、植物にとって好ましい環境を作り上げてきました。
植物の作り出す環境は、その自然環境の中で生きている動物にとっても好い条件を作り出してきました。人間をはじめとする動物は、酸素を取り込んで、体内で化学反応を起こしてエネルギーを発生させると同時に二酸化炭素を発生させています。
この二酸化炭素が植物を成長させるエネルギー源となり、動物が発生させる二酸化炭素が植物のエネルギー源となるという共生関係によって、長い歴史の中で、ともに成長して進化することができて、人間の社会活動も経済活動も発展させてきました。
このバランスが取れているときには、植物と動物の変化は、ともに支え合う良好な関係といえました。ところが、人間の社会活動、経済活動が便利さ、快適さを追い求めるあまりに、自分たちが生きていく土台となる環境を崩していくことになったのは、さまざまな歴史が証明していることです。
これまで以上に自然環境の変化が起こったとしても、自然界には回復力が備わっており、その範囲内であれば、時間はかかったとしても元の状態に近づき、元の状態に戻すことは可能でした。
〔小林正人〕






