「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、各論のエネルギー・栄養素について説明しています。その中から微量ミネラルの亜鉛の欠乏回避の必要量を決めるために考慮すべき事項の「目安量の策定方法」を紹介します。
〔目安量の策定方法〕
*乳児(0〜5か月児)(目安量)
分娩後5か月までの日本人の母乳中の亜鉛濃度の代表値(1.61mg/日)と基準哺乳量(0.78L/日)から、0〜5か月児の母乳からの亜鉛摂取量は1.26mg/日と計算されます。
この値を丸め、0〜5か月児の目安量を1.5mg/日としました。
*乳児(6〜11か月児)(目安量)
0〜5か月児の目安量を体重比の0.75乗を用いて6〜11か月児に外挿すると、男児1.62mg/日、女児1.60mg/日となりますが、これらを丸めた1.5mg/日は0〜5か月児の目安量と同じであり、十分な摂取量とはいえません。
一方、1〜9歳の亜鉛の推定平均必要量の参照値を、体重比の0.75乗と成長因子を用いて外挿すると、男児1.95mg/日、女児1.73mg/日が得られます。
そして、個人間の変動係数を20%と見積もり、推定平均必要量に1.4を乗じると、推奨量として2.72mg/日と2.43mg/日が得られます。
6〜11か月児は母乳(または乳児用調整乳)と離乳食の両方から栄養を得ていることから、その目安量は、0〜5か月児の目安量の外挿値(男児1.62mg/日、女児1.60mg/日)と、1〜9歳の亜鉛の推定平均必要量を外挿して得られる推奨量(男児2.72mg/日、女児2.43mg/日)の中間地(男児2.17mg/日、女児2.02mg/日)を丸め、男女いずれも2.0mg/日としました。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕






