「時間銀行」は聞き慣れない用語で、それに対して聞いたことがある「ボランティア貯金」と2つの用語が並んでいると、聞いたことがある用語、聞き慣れた用語のほうが前からあって、聞き慣れない用語のほうが新しいと考えがちです。
しかし、預け入れた時間を相互扶助のために使う時間銀行は、ボランティア貯金よりも先に生まれています。そのことがあまり理解されていないのは、ともに日本で始まったことで、ともに注目されなかった時期があったことが関係しています。
日本で始まった時間銀行は、地域活動としては1990年初頭のバブル経済崩壊の影響を受けて、金銭的・精神的な余裕が国民的になくなったこともあって、意識されなくなったことがあげられます。
バブル経済崩壊の影響は思った以上に長く続き、そのために介護人材の確保が難しくなりました。
時間銀行は、時間的な余裕があるときに自らの時間を介護などに使うことで、介護に充てた時間を貯金のように蓄えておくという仕組みであったことから、国民的に余裕がなくなったことで、“原資”に当たる時間が集まらなくなりました。
これは、お金がない地域で、お金を集めようとしているのと同じようなことで、一定の活動範囲があって、信頼性が高いところが引き受けないことには進めることも、安定させることも難しくなります。
こういった介護人材の確保が難しくなったという背景もあって、各地で始まったのが「ボランティア貯金」でした。
〔セカンドステージ連盟 理事長:小林正人〕






