糖尿病の倫理19 糖尿病は簡単な病気?

糖尿病との戦いに挑んでいる方々へのエールとして、「糖尿病は簡単な病気」と言うことがあります。

「糖尿病は簡単に治せる病気」との発言と勘違いされることもあるのですが、私たちは「簡単な」といっているだけで、「簡単に治せる」とは言っていません。

簡単な病気というのは、他の生活習慣病と比べてのことで、例えば血圧が上昇する理由は11種類もあって、どれに該当するのかわからないことには的確な改善法がわかりません。

また、塩分(ナトリウム)摂取量が血圧を上昇させると一般に言われているものの、それは食塩感受性の体質がある人に限ってのことで、その体質は日本人の30%ほどとされています。

食塩感受性がない人は塩分を摂っても血圧が上がらず、逆に塩分を減らしても血圧が下がらないことが確認されています。

他にも血圧は心身のストレス、時間帯、気温、環境などの影響も受けやすいだけに、決定的な血圧降下法はありません。

それに対して糖尿病は、血液検査によって血糖値とヘモグロビンA1c値を測定すれば診断することができます。血糖値が上昇する理由も降下する理由も明らかで、こんなに簡単な病気はないということを伝えています。

それなのに、糖尿病で苦しむ人が増え続けているのは、血糖値を降下させる方法がわかっていても、それが続かないからです。そもそも正しい方法に出会えているのか、続けられる方法なのかということがわかっていなければ、初めから挫折することがわかっていながら取り組むのと変わらないことになります。

糖尿病は、発症してしまうと改善は難しく、合併症になったら元の状態に戻ることがありません。予防すること、できるだけ早く対処することが重要であるだけに、もっと基礎的な知識を多くの方が得られるような環境づくりが重要との考えで啓発を進めています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕