金言の真理93「天上大風」1

「天上大風」の4文字の書は、物心がついた頃から、身近なところにありました。

この書が飾られていたのは、母親の実家の寺院(新潟県出雲崎町)で、親元を離れて3歳から未就学の間、暮らしていたところです。

「天上大風」は本堂ではなくて居宅のほうであったので、仏教の言葉ではないのかと子ども心にも感じていました。宗派は浄土真宗だったのですが、宗祖の親鸞聖人の書(言葉)でもなさそうということも、何となくわかっていました。

「天上大風」の書の左下側には「良寛」と書かれていて、この人が書いた人の名前だと聞きました。

良寛和尚は、江戸時代後期(宝暦から天保)の曹洞宗の禅僧で、出雲崎町出身であったことから地元の英雄のような感じで、門徒(他宗の檀家)の家に行くと、必ずといっていいほど「天上大風」の書が飾られていました。

このコピーしたかのような同じ書が、原本の印刷物だと知ったのは、寺院で暮らして半年ほどしてからのことだと記憶しています。

「天上大風」の読み方は、「てんじょうおおかぜ」で、そのように町内の方々は読んでいました。それが「てんじょうたいふう」という読み方もあって、そのほうが知られているということを知ったのは後になって(大学生になってから)のことでした。

「天上大風」の意味は住職(祖父)から、「天の下は風がなくても天の上は大風が吹いているので注意が必要だ」と聞かされていました。

これが正しいことだったのかを知るのは、上京して学んだ東洋大学の図書館の仏教関連の書籍からでした。

良寛和尚の心理に気づいた時から、「天上大風」は私にとっての大切な金言の候補になり、今では重要な金言となっています。
〔セカンドステージ連盟 小林正人〕