「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、各論のエネルギー・栄養素について説明しています。その中から微量ミネラルのマンガンの欠乏回避の「目安量の策定方法」の続きを紹介します。
〔目安量の策定方法〕
*妊婦(目安量)
日本人妊婦のマンガン摂取量についての研究報告は、全国15地域の妊婦3万373人に対する食物摂取頻度調査をまとめた研究のみであり、食事記録法等によって集団の摂取量の代表値を求めた研究は見当たりません。
一方、妊娠中の血中マンガン濃度の低値または高値が出生児体重や出生後の子どもの神経発達に影響する可能性が示唆されており、妊娠中のマンガン摂取が極端にならないように注意が必要です。
妊娠に伴うマンガン摂取に付加量は必要ないと判断して、非妊娠児と同じ目安量を適用しました。
*授乳婦(目安量)
母乳中のマンガン濃度(11μg/L)、0〜5か月児の乳児の基準哺乳量(0.78L/日)、マンガン吸収率(1〜5%)より、授乳に伴うマンガン損失に見合う摂取量は、「11μg/L×0.78L/日÷(0.01〜0.05)=172〜858μg/日」と算出できます。
この量は、18〜29歳日本人女性のマンガン摂取量中央値2.8mg/日を目安量として3.0mg/日に丸めた範囲内であることから、授乳によるマンガンの損失は無視できると考えて。非授乳婦と同じ目安量を適用しました。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕






