糖尿病の倫理39 飲酒と糖尿病の関係

糖尿病患者から聞かれることが多いことの一つに飲酒の頻度があります。「糖尿病になったので、どの程度に飲酒を控えればよいのか」とか「どれくらいなら飲んでも大丈夫か」という質問ですが、その答えは明らかで、糖尿病と診断されたら「飲酒は禁止」です。

それなのに飲酒が許可されることもあります。

これについて、よく言われるのが「主治医の飲酒の有無」です。医師が酒を飲まない場合は「絶対禁止」と言い、医師が酒を飲む場合は、ある程度の飲酒は許すということです。

こういったことがあるのは認めるところですが、“ある程度”の程度が気になる人も多いかと思います。

飲酒が許されるといっても、糖尿病では週に1回だけ、アルコールとして25g(日本酒なら1合、ビールなら中瓶1本程度)くらいです。

その飲酒量が許可される人は、血糖値のコントロールができていて、肝機能に問題がなくて、合併症がないことが最低条件です。

三大合併症(神経障害、眼の網膜症、腎臓病)があったら、どんなに寛容な医師であっても飲酒は禁止されます。

また、飲み始めたらストップが効かなくなって許可されたよりも飲み過ぎてしまう人、飲んだら食事量が増えてしまう人も飲酒は禁止されます。

飲酒は食欲を増進させるだけに、少量の飲酒でも食べすぎることに心当たりがある人は、「どれくらいなら飲んでもよいのか」と聞くだけ無駄ということになります。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕