食事摂取基準372 ヨウ素8

「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、各論のエネルギー・栄養素について説明しています。その中から微量ミネラルのヨウ素の過剰摂取の回避の「摂取状況」を紹介します。

〔摂取状況〕
ヨウ素は、海藻類、特に昆布に高濃度で含まれるため、日本人は世界でも稀な高ヨウ素摂取集団です。

日本人のヨウ素摂取量は、献立の分析、尿中ヨウ素濃度、海藻摂取量の三方向から検討されてきました。

献立の分析および尿中ヨウ素濃度の測定から、500μg/日未満の摂取の中に間欠的に3mg/日以上、場合によっては10mg/日程度の高ヨウ素摂取が出現すること、海藻消費量の検討からは1.2mg/日という平均摂取量が推定されています。

また、日本人のヨウ素摂取量に関する別の報告は1〜3mg/日という値を提示しています。

以上より、日本人のヨウ素摂取量は、昆布製品等の海藻類をあまり含まない献立での500μg/日未満を基本に、間欠的に摂取する海藻類を含む献立分が加わり、平均で1〜3mg/日だと推定できます。

なお、食事調査と食品成分表等を用いて日本人のヨウ素摂取を検討した報告も、この推定を支持しています。

食品には、ヨウ素と不可逆的に結合することによって、ヨウ素の吸収や利用を妨げ、結果としてヨウ素不足に起因する甲状腺腫を起こすゴイトロゲンと言われる化学物質を含むものがあります。

ゴイトロゲンには、アブラナ科植物等に含まれるチオシアネート、豆類に含まれるイソフラボン等があります。

特に大豆製品にはイソフラボンを高濃度に含むものがあるため、大豆製品の多食はヨウ素の体内利用や生体影響を減じることになります。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕