免疫を強化するキノコは古くからあって、霊芝や冬虫夏草が中医学(漢方)でも使われてきました。
その中にアガリクスが加わったのは1990年のことです。アガリクスは1960年にアメリカで免疫作用の研究が始まり、1965年には日本に種菌が持ち込まれて、主には抗がん作用が期待されて研究が進められました。
1990年は健康ブームの真っ盛りの時期で、新たな健康素材が登場するとメディアが取り上げて、販売数がつながるということで、多くの仕掛け人(主には広告代理店、PR代理店のスタッフ)が最も影響力があるテレビ番組で紹介されることを目指して暗躍していました。
アガリクスの取材に本場のブラジルにまで行って、初めて全国放送で紹介させたのは知人の企画マンでした。研究成果は豊富にあって、そのために効能効果は健康雑誌でも盛んに紹介されて広く知られるようになりました。
今でこそキノコの健康食品というと、粉末やエキス顆粒は当たり前となっていますが、アガリクスがブームになったばかりの頃は乾燥させたキノコがブラジルから輸入されて、これを煮出して飲むという摂取法が一般的でした。
アガリクスの有効成分はβ‐D‐グルカンなどの多糖類です。ビタミンやミネラルも豊富に含まれるということで、初めは低めの温度で煮てビタミンとミネラルを抽出した1液を飲み、次に沸騰させて多糖類を抽出した2液を飲むという方法が紹介されました。
しかし、多糖類は硬い細胞膜の中に含まれていて、沸騰させたくらいでは抽出されることはありません。それでも効果があったという評判でしたが、何が効いていたのか今もってわからないところがあります。
現在では細胞膜を破壊して、効果的に多糖類を抽出する方法が一般的になっています。
しかし、これまで紹介してきた槐耳(カイジ菌糸体エキス)にように、抗がん治療を行っている患者に対して使用したエビデンスがあるわけではないので、アガリクスなどのキノコの効果となると確認されていないのが実際のところです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕






