「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、生活習慣病とエネルギー・栄養素との関連について説明しています。その中の糖尿病と特に関連の深い栄養素の「脂質」を紹介します。
〔脂質〕
糖尿病患者は非糖尿病患者に比べて、脂質摂取量、特に動物性脂質の摂取量が多いとの報告があります。
国外の前向きコホート研究では、総脂質摂取量が糖尿病発症リスクになるとの報告がある一方で、総脂質摂取量をBMIで調整すると糖尿病発症リスクとの関連が消失するとの報告や、総脂質摂取量は糖尿病発症リスクにならないとする報告があります。
しかし、国外の研究では脂質摂取量が30%エネルギーを超えており、30%エネルギーを下回る日本人の平均的な摂取状況にある者については、糖尿病の予防のために総脂質摂取量を制限する根拠は乏しくなっています。
また、脂質摂取制限の体重減少効果を検証した最近のメタ・アナリシスでは、有意な効果が見出されていません。
ただし、多くの研究において、飽和脂肪酸の摂取量が多いことが糖尿病の発症リスクになり、多価不飽和脂肪酸が、これを低減させるとされています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕






