日々邁進66 京都への思い

京都を意識し始めたのは中学生の頃です。それまでは祖父母のお土産でしか感じていなかった京都へ連れていってもらえることになってからのことです。

私の母親の実家の寺院の本山は東本願寺で、宗祖700回忌の1961年と親鸞聖人生誕800年の1973年の間の特に大イベントがない年ではありました。

しかし、私が中学1年生の1968年(昭和43年)は「明治100年」の年と重なっていて、学校でも「明治は遠くなりにけり」と盛んに言われていました。

これは俳人・中村草田男の1931年(昭和6年)の句で、「降る雪や明治は遠くなりにけり」の一節です。この句は港区立青南小学校正門内の後者前庭の句碑に記されていて、東京に住むようになってから現物を見に行ったことがあります。創立70周年(昭和52年)の記念として建立されたもので、中村草田男が除幕をしたと聞きました。

昭和の初期は今から比べると、随分と昔のような感じですが、明治と比べると大きな変化があり、「遠くなりにけり」と感じるのも当たり前のような感覚です。

明治時代は江戸時代最後の慶應に続いて1868年から始まりました。それまで京都に置かれていた都が東京に遷都されたわけですが、実際の遷都は明治元年ではなくて明治2年のことです。

東京への遷都は政治体制の移行が最大の理由とされていますが、実際には元治元年(1864年)に京都で起こった禁門の変(蛤門の変)が大きく影響をしていました。

そのことを京都の地で知って、それからは機会があるたびに京都の歴史的な背景と、京都人の“進取の気風”に触れ合うことになました。

その一つが、京都発祥の大手出版社(PHP研究所)でゴーストライターを引き受けて、15年間で150冊を手がけたことで、京都出身の編集者の発想と、取材・執筆を通じて知り合った京都の企業や京都出身の経営者の発想を知ることができました。

千年以上の歴史に裏打ちされた伝統を大切にする心と、進取の気風というキーワードは、私の基盤でもあり、古稀を越えた私の新たな活動の原動力にもなっています。

東京で仕事をする中で知り合った企業は、オムロン、島津製作所、京セラ、任天堂、宝酒造、ワコール、高島屋、大丸などです。

新たに京都からグローバル展開をはかっていくサンマルクホールディングスは、岡山発祥の企業であり、今は岡山に住む身としては、その動向には大きな関心を抱いています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕