表町学19 エスカレータの立ち位置の違い

東京に住んでいたときに大阪への出張を前に、大阪出身の研究仲間からエスカレータの立ち位置の注意をされました。「東京と同じように左側に立っていると後ろから上がってきた人に突き飛ばされる」と。

突き飛ばされるようなことはないとしても、今では、あまりに知られている東京は左側に立ち止まって歩く人は右側を使う“左立ち”、大阪は右側に立ち止まって歩く人は左側を使う“右立ち”というのを初めて聞いたのは今から40年以上前のことでした。

東京に限らず関東は左立ち、関西は右立ちということで、その違いの理由の前に気になったのは境界線でした。地方出張が増える時期だったので、名古屋は右か左か、それを知りたくなりました。

東京には中京出身の方も多いので、すぐに左立ちということがわかりました。大阪府以外の関西圏(京都府、奈良県、滋賀県、兵庫県、和歌山県)の出身者に聞いたところ、右立ちは京都府、奈良県、兵庫県ということがわかりました。

次に気になる(普通は初めに気になる)関西の右立ちの理由ですが、1967年に阪急梅田駅に長いエスカレータが設置されたときに、「お歩きになる方のために左側をおあけください」というアナウンスがされたのが、きっかけだったとされています。

世界的には右立ちが多く、大阪万博(1970年)で海外から多くの来客者があるので、国際ルールが定着したというのが定説になっています。

大阪の立ち位置は国際ルールということですが、それは兵庫県から西にも広まっているのかを正確に知ったのは、東京から岡山に移住して、すぐのことでした。
〔セカンドステージ連盟 小林正人〕