金言の真理140「覚悟はよいか」4

「四苦八苦」という言葉があります。“四苦+八苦”で十二苦なのか、“四苦×八苦”で三十二苦なのかということを考える向きもあるようですが、全部で八苦というのが正解です。

四苦は、お釈迦様が出家して解放を探し求めた苦しみで、それは「生・老・病・死」の苦しみです。

生:生まれたことによる苦しみ
老:老いることによる苦しみ
病:病による苦痛を感じる苦しみ
死:死ぬことへの恐怖や苦しみ

これは誰もが避けることができない四苦で、この他に日常的に経験することが多い四つの苦しみ(四苦)があります。

愛別離苦:愛する人と別離する苦しみ
怨憎会苦:嫌な相手と会うことが避けられない苦しみ
求不得苦:望むものが得られない苦しみ
五蘊盛苦:肉体と精神が思うようにならない苦しみ

両方ともに四苦では区別がつかないことから、先の四つだけを指す場合は四苦、全部を指す場合は四苦八苦となったというのが公式の解釈です。

お釈迦様は、苦しみの根本原因は「人間が抱えている煩悩」だと考えました。

欲しいものやお金を追い求めたところで、人間は決して満足することはなくて、愛する者に執着したとしても、最後には別れを迎えなければなりません。

この煩悩や執着がもとで、結果的に苦が生じている真実を知って、それらの苦悩や欲望から離れて平安に至ることが悟りとなります。

それを端的に表したのが、「世の中のすべては移り変わるもので、何ひとつ確かなものはない。富や名声、健康や愛する人の命も永遠に続かない」との言葉で、苦をコントロールする生き方が示されています。
〔小林正人〕