日々邁進:番外9 監修の後始末 その3

監修者の存在は出版の世界だけでなく、テレビ業界でもあることで、著名人などのコメントの監修をする人がいます。番組の最後に流れるテロップに監修者の名前が出ることがあることもあれば、監修者の名前が出ない監修もあります。

テレビ番組に監修として名前が出ている場合は、その番組を他の人が全体監修するということはないはずなのですが、監修者の監修という役回りが飛び込んできたことがあります。

いわゆる裏監修です。なぜ必要になるのかというと、録画した内容を確認している段階で疑問点が出てきた場合に、そのまま放送していいのか、修正できることがあれば保険(安全策)としてやっておきたいということがあるからです。

出版であれば、間違いがあっても後になって修正したものを発行する、書籍を回収するということがあっても、テレビ番組となると、そうはいきません。後に修正した番組を放送するというわけにはいかないので、できる限りの保険をかけておきます。

それが監修者の監修で、全国キー局のゴールデンタイムの番組でした。

具体的な番組名は出しにくいのですが、コンビのタレントがMCで、世界から日本の素晴らしいところを専門家が見学にくるという内容で、テーマは医薬品でした。メインのコメント役として出ていた専門家が番組自体の監修者で、その方の発言が正しいのかを監修するということでした。

その監修者は、よく知っている方で、できるだけ余計な手出しはしたくなかったのですが、いくつか修正すべきところがありました。

ただ、私が裏監修をする段階では、ほぼ番組として出来上がっていて、変えられるのはテロップの内容くらいでした。

そこで修正部分はテロップを強調したり、テロップを流すときにはコメントの音量を小さくする、具体的な数字を述べているところを聞こえにくい音量にして問題がないテロップを流すということでした。

こんな苦労をしても、もともと存在しないことになっている“監修者の監修”なので、ギャラは制作プロダクションのプロデューサーの収益の一部が回ってくる程度でしたが、そのときの貴重な経験は何倍にもなって返ってくることになりました。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕