NPO法人(特定非営利活動法人)は、制度が始まった1998年から現在(2006年前半)までの全国で活動しているNPO法人(認証)を数えると約5万法人となっています。2012年以降は大きく変わっていないのですが、解散や認証の取り消しは、これまでに約3万法人にもなっています。
この事実を見て、NPO法人は簡単に解散できると言われることがあるのですが、NPO法人の解散は他の法人(株式会社や一般社団法人など)とは異なる厳しい条件が課せられています。
それは残余財産の処理の仕方で、設立時の定款に記載されているので、運営者は知っているはずですが、そうでもないことが案外と多く見られます。
NPO法人の解散手続きは、社員総会の決議、解散・清算人の就任の登記(法務局)、官報への解散の公告、清算結了登記、所轄庁への清算結了届出を順に行っていく必要があります。
ここまでは一般社団法人などと同じ手続きですが、NPO法人は市民活動として公益活動を実施していくことが大原則であり、株式会社の資本金や一般財団法人の財産(300万円)に該当するものがないため、残余財産の処理には特に厳格に定められています。
残余財産があった場合には、構成員(役員、会員)で分けることができず、定款で定めたとおりに他の公益的な組織(他のNPO法人や国・地方公共団体など)に譲渡しなければなりません。
残余財産がなければ譲渡する必要はないわけですが、問題となるのは債務(借金)がある場合です。一般社団法人は、債務の返済を完了してからでないと解散できないのに対して、NPO法人は債務を返済する必要はありません。代表者が個人で返済責任を負うこともありません。
これでは債権者(貸している人)は返済してもらうことができず、“泣き寝入り”するしかないことになります。
〔小林正人〕






