健康情報学・番外11 危険の気づき

サイバー攻撃による情報漏洩は、個人情報の流出が全国民の数を超えても、なお増え続ける状況となり、その恐ろしさと対策についてメディアで盛んに報道され、専門家の対策アドバイスも連日のように流されています。

これを見聞きしていると、まるでインフルエンザの流行に対して、事後処理を個人に任せるアドバイスと大きく変わっていないのではないかと感じてしまいます。

感染を家族などに広げないために何をすればよいか、感染するようなところに外出しない、寒さ対策をする、免疫を高めるといったことと、どこが違っているのかとの印象を抱くようなことばかりが報道されています。

メディアの中には、①情報漏洩した企業(団体)、②情報漏洩がなかった企業、③情報漏洩に気づいていない企業と3つに分けて紹介していた情報番組もありました。

そして、②については情報漏洩が起こらないように対策することが重要とのコメントもされていましたが、そんな甘い状況ではないはずです。

実際には①情報漏洩した企業(団体)と③情報漏洩に気づいていない企業だけで、②は存在していないという恐ろしいことを“実際のこと”として話すセキュリティの専門家もいます。

これは健康を害することへの対策でも同じようなもので、自分は健康面では問題がないと考えるのではなく、発症していない(自覚できない)だけで健康リスクの被害が起こっていると思って(認識して)最悪の事態への対応を取るべきだと健康情報の中で伝えています。

「サイバー攻撃で流出しているのは個人情報だけなのか?」「企業や団体の重要情報が抜かれていないのか?」「攻撃で重要な情報が破壊されていないのか?」といった疑問や不安に対して、なぜか攻撃された企業は充分には応えてくれません。

攻撃する側は、安い個人情報や身代金ではなくて、もっと“金になる”情報を得ているのではないか、「根本的な対策が必要ではないのか!」との考えが“考えすぎ”と言われる状況になってほしいのですが。
〔小林正人〕