健康外伝6 日本人との肉食民族との違い

日本人の血液温度が低い理由について、私たちの考えを一方的に押し付けるわけにはいかないので、このことをテレビ番組で取り上げてもらえることになったときに、他の説(意見)を掲げる生理学の研究者にも登場してもらいました。

その研究者が血液温度の違いの論拠としてあげたのは、筋肉量の違いでした。日本人は筋肉量が少なくて、全身の中でもエネルギー代謝が高いのは筋肉であるので、筋肉が多いと全身で発生する熱量が多くなるので、血液温度が高くなるということでした。

このことは私たちも研究をしていて、メディカルダイエットの講習ではテキストにも掲載しています。1日に摂取するエネルギー量(糖質、脂質、たんぱく質)のうち基礎代謝で消費されるのは約70%で、そのうちの約70%が体温の維持に使われています。

「70%×70%」とすると49%、つまり摂取エネルギー量のうち半分ほどは体温を維持するために使われていることになります。

筋肉が多いほど体温が高まり、血液温度が高くなるなら、日本人で筋肉量が多い人の血液温度を測定してみようということは企画段階で提案していました。

当時は幸いなことに、筋肉量が多いボディビルダーとの交流がありました。私が理事を務めていた公益財団法人日本健康スポーツ連盟の理事長は、公益社団法人日本ボディビル・フットネス連盟の会長でもあって、ボディビルダーの筋肉量、体温、血液温度を測定するのは、それほど難しいことではありませんでした。

その結果ですが、日本人で欧米人や北方系アジア人と同じような血液温度であるためには、ボディビルダー並みの筋肉量が必要ということでした。スリムな欧米人でも血液温度が高いので、これは筋肉量だけで説明できないということで、血液温度に影響するL–カルニチンの量が少ないことをアピールすることができました。
〔小林正人〕