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自宅で便秘を解消できるタイプ別の入浴法があります。 

弛緩性便秘と直腸性便秘では、腸の働きを活発にすることが大切なので、副交感神経の働きを高めるために、40℃前後のぬるめのお湯での入浴が適しています。

身体が充分に温まったら、お湯の中で腹部のおへそを中心に、右から左へ時計回りに「の」の字を書くように、手のひらでゆっくり5~10分間マッサージします。お湯の中で腹部をふくらませたり、へこませたりする腹筋運動を10~20回行うのも効果的です。

痙攣性便秘は、腸の緊張が強すぎるので、リラックスできるように、好きな香りのハーブや入浴剤を入れて、ぬるめのお湯で半身浴をします。しばらく使った後に追い炊きして、お湯の温度を徐々に上げて42℃くらいで止め、3~5分ほどつかります。

お湯から上がって少し休息し、腸の緊張を解消するために、42℃のシャワーを腹部にあてながら、「の」の字を書くようにマッサージするのもよいでしょう。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

下痢は便に含まれる水分が多くなりすぎて軟便や水様便となって出るものを指します。病気が原因になっている下痢もありますが、ほとんどの場合には暴飲暴食や不規則な食生活、ストレス、体の冷えなどが原因となって起こっています。

便秘では改善に威力を発揮する食物繊維は、下痢の場合には消化が悪く、腸を刺激するので量を少なくしなければなりません。また、コーヒーやアルコール、炭酸飲料などの刺激物は禁止されます。冷たい飲み物と食べ物も腸を刺激するので、温かいものを、ゆっくりと噛んで食べるようにします。

下痢の原因として注目されているものに過敏性大腸症候群があります。消化器科受診の60%を占めるほど増えてきているものですが、ストレス性下痢とも呼ばれていて、精神的なストレスによって自律神経の調整がうまくいかなくなり、大腸と直腸の間にあるS状結腸の収縮が低下します。

大腸では水分を吸収して、適度な硬さの便にしているわけですが、S状結腸の収縮が低下すると、まだ水分の多いままで便が通過して下痢になるというものです。

下痢になると腸内細菌の善玉菌も悪玉菌も排出されますが、悪玉菌は増殖しやすいので腸内細菌のバランスが崩れてしまいます。悪玉菌は有害物質を多く作り出し、これを排出するために、再び下痢を起こすことになります。

過敏性大腸症候群は、下痢だけでなく、自律神経調整が乱れることで逆にS状結腸が収縮して便秘になる例もあります。便秘になると悪玉菌が多くなり、悪玉菌が作り出した有害物質(毒素)で大腸が刺激される時間が長くなって、便秘のあとに下痢が起こることになります。

下痢によって腸内細菌のバランスが崩れることで、便秘になり、また下痢になるといったように便秘と下痢を繰り返すようになる人が多いのも、この過敏性大腸症候群の特徴です。

便秘と下痢では、食事の内容が異なるわけですが、過敏性大腸症候群では、そのときの状態によって食事を切り換えなければいけません。過敏性大腸症候群になったら専門家の治療と栄養指導も必要となってきます。

便秘は、腸管の炎症や腫瘍、甲状腺機能の低下などの病気によっても起こります。また、下痢は腸管の炎症、ウイルスや細菌による疾患、分泌液の異常、糖尿病や膠原病などによっても起こります。

たかが便秘、下痢と軽く考えて放っておいたために症状が悪化することもあるだけに、原因に思い当たることがなかったり、便秘や下痢が長く続くようなら、専門医で早めに診断を受けることをすすめます。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

常習便秘を原因別に分けると、便を先へ送る腸の蠕動運動が弱くなるために起こる弛緩性便秘、直腸の神経が鈍くなって便が直腸まで下りてきても腸から大脳への排便のシグナルが鈍いために便意を感じなくなる直腸性便秘、腸の蠕動運動が強すぎるために起こる痙攣性便秘の3種類があります。

弛緩性便秘は、腹筋力が低下している人、内臓下垂の人、高齢者などに多く見られます。食事で食物繊維をたくさん摂る、大腸を刺激して蠕動運動を促す、腹筋を鍛えるといったことが、このタイプの便秘解消には大切です。

直腸性便秘は、便意を我慢しがちな人、高齢者、便秘解消のために浣腸を常用している人などに多く見られます。食物繊維を多く摂るほかに、毎日トイレに行く習慣をつけることと、水分の摂取などが大切です。

痙攣性便秘は、精神的なストレスが原因と考えられています。過敏性腸症候群の一つで、便秘と下痢が交互に発症することもあり、若い人などに多く見られます。

刺激性の少ない食事や飲料を摂ることが大切なので、消化が悪いもの、冷たいもの、熱いもの、脂肪の多いもの、香辛料などは避けて、ストレスをかけないようにします。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

便秘の認識は人によって、さまざまです。毎日便通がある人は、1日でも出ない日があると強い不快を感じて、これを便秘だと認識しがちです。欧米人のように出ない日が週に2~3日もあるのが便秘と考える人もいます。また、出ない日があっても不調がなければ便秘としないという専門家もいて、判断しにくさに拍車をかけています。

医学的には、食べ物を食べてから便が排出されるには24~72時間かかるので、このことから3日以上、便が出ないときに便秘としています。これは平均して週に7回の便通がある日本人の場合で、週に5回の便通が普通である欧米人とは異なる基準です。

このほかに、排便回数が少ないだけでなく、便がとても固くなり、腹痛や排便するときに苦痛を感じる状態を指していることもあります。

便秘には十二指腸潰瘍や腸閉塞といった病気によって起こる急性便秘と、特に病気がないのに起こる慢性便秘とがあります。

一般に多い慢性便秘には、弛緩性便秘と痙れん性便秘とがあります。弛緩性便秘は大腸の緊張が低下したり、大腸を運動させる力、特に腹筋の筋力が落ちているために排便機能が低下するもので、日本人の慢性便秘の70%ほどは弛緩性便秘だといいます。

弛緩性便秘は便量を増やして、腸への刺激を高めることで改善していくことができます。そのために役立つのは食物繊維です。牛乳には消化されにくい乳糖が含まれていますが、日本人は成人になると乳糖分解酵素が減っていく人が多く、それが軟便や下痢につながっています。このデメリットを利用して、便を軟らかくするのに役立ちます。

痙れん性便秘はストレスや過労などで神経障害を起こし、そのために大腸が痙れんして便通が阻害されることで起こります。痙れん性便秘は腸に対する刺激が強くなると、かえって症状が悪化するので、食物繊維の多い食品や冷たい牛乳は避けなければいけません。

アルコール飲料やカフェイン、炭酸類は弛緩性便秘の場合には普通に摂っても特に問題ありませんが、痙れん性便秘の場合には禁止されます。

このように便秘は、起こっている症状は同じようでも、その理由は異なっています。その理由によって対処法も異なってきます。
慢性便秘の原因は、主に5種類に分けられています。

仕事や家庭、旅行などの環境の変化による精神的な影響、ダイエットを始めて急に食事量や水分が減ったなど一過性の原因による単純性便秘。

腸閉塞、大腸がんや大腸ポリープ、肝臓、膵臓の炎症など病気が原因で起こる症候性便秘。この便秘は、薬の副作用によって起こる場合もあります。その他には、慢性の常習便秘といわれる便秘があります。

ここでは病気でない常習便秘の解消法について説明していきます。

紹介されたことを実践しても便秘がよくならない場合には、病気が原因となっていることも考えられます。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

腸内で善玉菌が増えると、免疫力が高まっていくことが知られています。免疫というのは、細菌やウイルス、がん、有害物質などを異物と認識して攻撃、破壊する力のことで、これが高まるほど病気になりにくくなるというわけです。

私たちにとっては、腸内細菌も体の一部ではなくて異物です。善玉菌も悪玉菌も、もともと体の中にあったわけではなく、母親の皮膚や食べ物を通じて腸の中まで入ってきたものです。

善玉菌が増えると、免疫力が活発に動いて、白血球の一種のマクロファージが善玉菌を食べて、破壊していきます。マクロファージは善玉菌が多いと悪玉菌よりも勢いよく食べるといわれます。

マクロファージは、ただ有害物を破壊するだけではなく、破壊したものの情報を外側に出して、全身に伝えて、免疫細胞が活発に働くようになるわけですが、免疫細胞の白血球、リンパ球は常に活発に働いていたほうが強化されていきます。

つまり善玉菌が増えることで免疫力は高まっていくことになります。常に戦っている軍隊が強いのと同じだということができます。

マクロファージが善玉菌を食べるということは、善玉菌を常に増やすように心がけないと、善玉菌が減って、悪玉菌が優勢になりかねないということです。

悪玉菌によって、腸内で有害物質が多く作り出されると、それを排泄しようとして下痢が起こりやすくなります。下痢になると水分や有害物質だけでなく、腸内細菌も多く排泄されます。

善玉菌も悪玉菌も同じように排泄されますが、善玉菌は腸内環境が酸性傾向であったり、腸内の温度が高めであることなど増えやすい条件があります。

それに対して悪玉菌は、悪環境に強いので、勢いよく増えやすくなっています。そのため、善玉菌が減ってしまいがちです。便秘の解消に下剤を使った場合も同じようなことが起こります。

腸内細菌が減ると、そのあとに入ってきた悪玉菌が腸内で増殖していきます。もしも有害な悪玉菌が多く入ってきたら、善玉菌の増殖が抑えられてしまうことになるので、下痢のときには、とくに善玉菌を増やすようにすることが大切になります。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

身体を病原菌や有害物質から守っている免疫は、免疫細胞の白血球とリンパ球によって保たれています。白血球もリンパ球も軍隊のようなもので、敵の種類と数に応じて、それに適した軍隊を整えて攻撃をしていきます。

リンパ球にはB細胞とT細胞があり、B細胞は敵と戦う抗体を作り出し、T細胞はミサイルのように敵を直接的に攻撃します。

B細胞は骨髄で造られ、そのあと胸腺で熟成されて活動力を高めます。胸腺の機能は40歳ころから低下するので、免疫の中心は胸腺から腸内へと移っていきます。

腸の中には、口から体に入ってきたものが運ばれてきます。その中には病原菌やウイルスなども含まれています。

これらの体にとって有害なものが腸内に入ってきたときに、すぐに危険をキャッチして、免疫細胞の働きを活発にさせようとする仕組みが体の中にはあります。そのキャッチする場所は、パイエル板と呼ばれる免疫細胞が集まっているところです。

免疫細胞には白血球の好中球とマクロファージ、リンパ球のB細胞とT細胞がありますが、この中でもパイエル板で重要な役割を果たしているのはマクロファージです。

マクロファージは大きな白血球で、有害物質などを内部に取り込む貪食によって処理していきます。処理したあとに、どんなものを、どれくらい処理したのかというサイン物質を外に出します。

そのサインを受けて、マクロファージで対処できない有害物質が入ってきたときには、さらに強い免疫細胞のリンパ球のB細胞とT細胞が登場するという仕組みになっています。

サイン物質は腸内だけでなく、血流に乗って全身に広がっていくので、全身でリンパ球の働きが高まり、全身の免疫力が高まっていきます。こういった免疫が腸内で起こる仕組みは、腸管免疫と呼ばれています。

腸管免疫を高めるためにはパイエル板が有害物質に触れやすくなっていることが大切で、そのためには腸内で善玉菌が増殖して、便通がよくなって、腸内が綺麗になっていることが必要です。

便通が悪くて、腸壁が便で汚れている状態では、マクロファージが病原菌などをキャッチしにくくなり、腸管免疫が働きにくいということです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

食事の洋風化につれて摂取量が減っていったものに食物繊維があります。食物繊維は食品として食べても、消化もされず、ほとんど形を変えずに小腸を通過し、吸収もされません。そのため、栄養成分としては役に立たないからと、邪魔者扱いされた時代もありました。

消化も吸収もされなくても、健康維持に役立つことが明らかにされてからは、積極的に摂るべきものと位置づけられ、糖質、脂質、たんぱく質、ビタミン、ミネラルに次ぐ第6の栄養素と呼ばれています。

食物繊維は、そのまま大腸にまで届いて発酵を盛んにして、便通をよくしてくれます。また、繊維状のまま腸を通過していくので、腸内の有害物質を一緒に連れ去っていく働きもあります。

腸内の環境を整えるためには欠かせない存在である食物繊維の摂取量は減る一方です。昭和30年には1日に平均に22gの食物繊維を摂っていたのですが、今では約15g以下と、30%以上も減少しています。

食物繊維の摂取というと、野菜の葉や根を思い浮かべることが多いはずです。確かに食物繊維が多く含まれていますが、昭和30年代の食物繊維摂取量と現在の摂取量を比べると、葉と根の摂取量はほぼ足りています。

食物繊維の目標摂取量としては、成人で1日あたり20~25gが理想とされていますが、食物繊維の中でも、特に減っているのは米と豆、イモ、雑穀からの摂取で、約半分にも落ちています。また、きのこや海藻、コンニャクの食物繊維も減っています。

食物繊維は、水に溶けない不溶性食物繊維と、水に溶ける水溶性食物繊維とに大きく分けることができます。不溶性食物繊維は穀類、イモ類、野菜に含まれているセルロース、ヘミセルロース、リグニンなどで、食感は硬くてボソボソしています。

水溶性食物繊維はヌルヌル、ネバネバしているのが特徴です。成分としてはコンブやワカメなどの海藻類に含まれるアルギン酸やラミナリン、コンニャクやサトイモ、ヤマイモに含まれるマンナン、きのこのキトサン、野菜や果物に含まれるペクチン(特にリンゴに多い)があげられます。

コンニャクには水溶性食物繊維が多く含まれているものの、凝固剤を使って固めると、それ以上は変化しなくなり、口から入った形のまま胃から小腸、大腸を通過していきます。凝固剤によって水溶性食物繊維が不溶性食物繊維に変化したというわけです。

便通をよくしてくれる食物繊維ですが、不溶性食物繊維には便を硬くする作用もあります。ガンコな便秘の人が不溶性食物繊維を多く摂りすぎると、かえって便秘を進めることにもなりかねません。それに対して水溶性食物繊維は便を軟らかくするので、スムーズな便通を求めるなら、不溶性と水溶性の両方の食物繊維を摂るようにしてほしいものです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

便秘になると肌荒れや肩こり、腰痛などが起こりやすいといいます。これは悪玉菌によって発生した有害物質、いわゆる毒素が大腸から吸収されて、血管を通って全身を回っているからだと考えられています。

便通がよくなくて、有害物質が大腸に長く滞留していると、これらが大腸壁の粘膜を刺激するだけではなくて、大腸から吸収されるようになります。

小腸までは、食べたものは水分の多いドロドロの状態で運ばれていきます。小腸でも徐々に水分が吸収され、大腸では大きく水分が吸収されて、おなじみの適度な硬さと量の便になります。水分を吸収する大腸壁の粘膜は、悪玉菌によって作り出された有害物質を通過させてしまうために、水分と一緒に有害物質も吸収されていきます。

吸収されて血液に入った有害物質は、血管を通って肝臓に運ばれ、肝臓で解毒が行われるわけですが、これが続くと肝臓に負担をかけることになります。肝臓で処理しきれなかった有害物質は、再び血管に入って、全身を回っていくことになります。便秘をしたときに肌荒れや肩こりなどが現れるとしたら、肝臓だけでなく、毒素が皮膚にも回り、さらに全身の臓器にも負担がかかっていることが考えられます。

こういった危険を避けるためには、腸内の善玉菌を増やし、悪玉菌を減らしていけばよいわけですが、そのための方法として最も有効となるのは食事の見直しです。

現在の食事は、日本人の伝統的な食事から大きく変化して洋風化が進み、動物性のたんぱく質と脂肪の摂取が多くなっています。これらの摂取量は、昭和30年の約3倍にもなっています。終戦直後の昭和20年ころと比べると5~6倍にもなっています。

善玉菌も悪玉菌も、私たちが食べたものの残りを栄養源(エサ)としていますが、動物性のたんぱく質と脂肪は悪玉菌の格好のエサとなっています。これに対して善玉菌のエサとなっているのは主に糖質、乳製品(乳糖)、オリゴ糖です。オリゴ糖は善玉菌の代表であるビフィズス菌が最も好むエサです。

ビフィズス菌は善玉菌そのものなので、ビフィズス菌入りのヨーグルトは腸内の状態を整えてくれます。ビフィズス菌入りのヨーグルトには、オリゴ糖が付けられているものが多くみられます。

オリゴ糖は大豆やほかの豆類に多く含まれていますが、こういったものを多く摂るようにすれば、よりビフィズス菌を増やしていくことができます。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

私たちの腸の中には、1000種類以上、約1000兆個もの腸内細菌が棲みついています。以前は100種類以上、100兆個以上、その後は300種類以上、300兆個という数字があげられていたことがありますが、どちらにしても私たちの全身の細胞の数の約60兆個を超えているのは間違いありません。

これらの腸内細菌は善玉菌、悪玉菌、そして腸内の環境によって善玉菌にも悪玉菌にも変化する日和見菌に分けることができます。

善玉菌はビフィズス菌や乳酸桿菌などの乳酸菌類が代表的なものです。悪玉菌はウェルシュ菌や大腸菌、腸球菌、赤痢菌など数多くの種類があります。

腸内細菌の総量はほぼ決まっていて、善玉菌が増えると悪玉菌が減り、逆に悪玉菌が増えると善玉菌が減っていきます。

善玉菌は発酵を進めて腸内を酸性傾向にしていきますが、悪玉菌は酸性の環境に弱く、アルカリ性の環境に強いので減っていくわけです。逆に悪玉菌が増えてアルカリ性の環境に傾くと善玉菌が減っていきます。

善玉菌が増えて酸性の環境になると、日和見菌も善玉菌に変化していき、悪玉菌が減るので、どんどん善玉菌が優位になっていきます。逆に、悪玉菌が増えてアルカリ性の環境になると、日和見菌も悪玉菌に変化していき、善玉菌が減るので、どんどん悪玉菌が優位になっていくというわけです。

腸内細菌の割合は、腸内環境によって異なるものの、一般には善玉菌が約20%、悪玉菌が約10%、日和見菌が約70%とされています。日和見菌のほうが数は多いので、腸内環境を酸性傾向に保っておくことで、善玉菌側が大多数を占めることができるということがわかります。

自分の腸の中は善玉菌が多いのか、それとも悪玉菌が多いのか気になるところですが、それはトイレで簡単に確認することができます。

善玉菌が多い人は腸内での発酵が進むために、便の色は黄色くなり、臭いも弱くなります。また、便の量も増えて、便も軟らかくなっていきます。赤ちゃんのウンチが黄色で、臭くないのは善玉菌が大半を占めているからです。

それに対して悪玉菌は腸内での腐敗を進め、アンモニアや硫化水素、スカトール、インドールといった有害物質を多く作り出します。便の色が黒く、臭いが強く、便の量も少なく、便が固くなるのは悪玉菌が多くなった証拠と言えます。悪玉菌が多いと便秘や下痢を起こしやすくもなります。

善玉菌も悪玉菌も菌としての活動は同じです。エサを食べ、代謝を行い、代謝物を排出しています。その代謝物が健康に役立つもの、つまり発酵が進みやすい酸性物質を作り出しているものを善玉菌と呼び、有害物質を作り出しているものを悪玉菌と呼んでいます。

赤ちゃんの腸内には善玉菌が多くなっていますが、離乳期を過ぎると悪玉菌が増えていきます。とくに増えるのは悪玉菌の代表であるウェルシュ菌で、これは中高年から老年にかけて、どんどんと増えていきます。

その一方で、善玉菌の代表であるビフィズス菌は減っていって、悪玉菌が優勢になってしまいます。その理由としては、加齢による腸内の酸性の低下が大きいからだと考えられています。

若いときには胃液と十二指腸での腸液の分泌が盛んですが、年齢につれて徐々に分泌量が減っていきます。胃液と腸液は強酸性で、分泌量が多いと、その酸性度を引きずって胃と腸の中は酸性に保たれています。善玉菌は酸性の環境に強く、悪玉菌は酸性では活動が弱まります。

腸液は小腸下部では薄まっていくので、そこから大腸にかけては悪玉菌が増殖するようになっています。日和見菌が善玉菌となるのは腸内が酸性に傾いているときで、悪玉菌になるのはアルカリ性に傾いているときなので、善玉菌が増える環境は、さらに善玉菌を増やすことになるのです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

「快食快便は健康の基本」と言われています。便通がスムーズではなくて、出口が詰まっているような状態では、入口側のほう、つまり胃での消化にも、小腸での吸収にも影響が出て、どうしても食も進みにくくなりがちです。

そればかりか、便秘になると体の中で有害物質が発生しやすくなり、身体を守るための免疫力も低下しかねないとう困った状況にもなりがちです。

日本人の便通は平均すると週に7回だといいます。中には便秘の人もいれば、逆に1日に数回もある人もいますが、ほぼ毎日便通があるのが平均的な状態ということになります。

それに対してアメリカ人(白人)は平均5回で、1週間に2~3日は便通がなくても当たり前という状態になっています。

この違いは、食生活が大きく影響しています。便通をよくするのは善玉菌の栄養源になる糖質と食物繊維で、逆に便通を悪くするのは悪玉菌の栄養源である動物性たんぱく質と脂肪です。これだけを見ても、日本人の食事スタイルは便通をよくし、欧米人の食事スタイルは便通を悪くすることが理解できます。

しかし、実際には日本人の1人あたり1年間の野菜の摂取量は、1997年にアメリカと逆転されてから、一度もアメリカを上回ることはありません。

日本人と欧米人の便通の回数の違いは、大腸がんの発生数の差となって現れてきます。かつての日本人は胃がんが多く、大腸がんは比較的少ない国民でした。それが食事の変化につれて、だんだんと大腸がんが増えてきています。それでも胃がんよりも大腸がんよりのほうが少ないのですが、アメリカ人の場合は大腸がんの割合が高くなっています。

食事で摂る野菜などに含まれる食物繊維などが多いと腸壁が刺激されて蠕動運動が進み、便通がよくなるため、大腸内での農薬や食品添加物、薬剤などの滞留時間が短くなり、有害物質による大腸壁への刺激を軽減できることから、大腸がんの危険も減っていくというわけです。

大腸壁を余計に刺激するのは、これらの有害物質だけではありません。安全を心がけた食生活をしていても、体の中でニトロソアミンという発がん物質が作り出されるという問題があります。これは野菜などの食品に含まれている硝酸塩と、魚介類に含まれているたんぱく分解物であるアミンが胃の中で反応することで作り出されます。

大腸がんで亡くなる人は、今から30年ほど前には年間1万2000人ほどでしたが、最近の調査では5万3000人と約4.4倍にも急増しています。このままの勢いで増え続けるとあと10年ほどで大腸がんが、全がん中の第1位になるのではないかと予想されているのです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕