投稿者「JMDS」のアーカイブ

「えびフライの日」味のちぬや(香川県三豊市)が海老の形が6に見えることとフ(2)ライ(1)の語呂合わせで制定。

「スパークリング日本酒の日」宝酒造が澪が2011年6月21日に発売されたことにちなんで制定。

「スナックの日」全日本菓子協会が夏至に正月の餅を固くして食べる歯固めの儀式があったことにちなんで制定。

「AGEについて考える日」AGE測定推進協会が夏至の日を制定。

「がん支えあいの日」キャンサーリボンズが夏至の日にがんとの関わりと見つめて支える日として制定。

毎月21日:「木挽BLUEの日」(雲海酒造)、「漬物の日」(全日本漬物協同組合連合会)

筋肉は身体を支えるためにも活動をするにも、エネルギー代謝を高めるためにも重要な役割をしています。実年齢が進み、高齢になってくると筋肉量が減ってきます。運動をすれば筋肉の衰えを抑えることができると言われているものの、高齢者は運動の効果が現れにくいのは事実です。

“貯筋”という用語があって、筋肉は年齢を重ねると減る一方になるので、運動の効果があるうちに筋肉量を増やしておこうという考えを表しています。筋肉の細胞は筋繊維と呼ばれる繊維状の組織で、その数は誕生したときから変わりません。

年齢を重ねて筋肉が減っていくのは、筋繊維が減ったのではなく、それぞれの筋繊維が細くなっていくからです。筋繊維は負荷をかけることで太くしていくことができるので、高齢になっても運動をする意味はあるのです。

筋肉は全体重のうち40〜50%を占めています。筋肉量のピークは、特別な運動をしなければ20歳がピークとされています。50歳までは徐々に減り続け、70歳では20歳の40%にも減るとされています。

減少の割合は個人差があるものの、50歳を過ぎると毎年1%ずつ減少すると言われています。筋肉量の減少は活動量によっても変化します。筋肉はほとんど使わない状態では、1日で0.5%が減るといいます。

これは1日のほとんどをベッドで寝ているような状態を指していて、2日も筋肉を使わないだけで1%の減少、つまり1歳分の筋肉が減少していくことになります。

それほど日常生活では筋肉が刺激されて、減少を抑えることができるということです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

サプリメント素材と医薬品の相互作用(飲み合わせ)で最も有名なものはイチョウ葉エキスとアスリピンの組み合わせです。

イチョウ葉エキスはドイツを初めとした各国で医薬品(認知症予防・改善など)として用いられていますが、血管の血小板を剥がすことで血管の中で大きな血栓が作られ、血栓によって血管が詰まって動脈硬化が発症するのを抑える作用があります。これによる血流の促進が認知症予防・改善につながると考えられています。

アスピリンは、いわゆる血液サラサラ系の医薬品で、サプリメントでは対応できなかった人に対して使われています。イチョウ葉エキスとアスピリンを同時に使うと、血小板を剥がしすぎることになり、腕や足の血管が浮き出るようになります。これは両方の作用は重なって出血した結果です。これは腕や足だけでなく、全身の血管でも起こることです。

サプリメントと医薬品の相互作用では、医薬品の有効性を弱める作用も知られています。その代表的な例がアロエです。アロエは果肉のネバネバのゲル(ジェル)状の部分が、血糖値や中性脂肪値の上昇を抑えることが知られていますが、医薬品成分を吸着して吸収されないようにすることから医薬品の作用を低下させます。医薬品成分だけでなく、サプリメントについても同じような働きをします。

〔イチョウ葉エキス〕
イチョウの緑色の葉の抽出エキスで、30種類以上の抗酸化成分のフラボノイドが含まれます。フラボノイドには血管を拡張して血行をよくするとともに、悪玉コレステロールとも呼ばれるLDL(低比重リポ蛋白)の酸化を防いで動脈硬化を予防する作用があります。イチョウ葉エキスのフラボノイドには2つのフラボノイドが重なった二重フラボンが含まれ、血液循環効果は他のフラボノイドに比べて約3倍も高いことが認められています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

6月21日
「えびフライの日」味のちぬや(香川県三豊市)が海老の形が6に見えることとフ(2)ライ(1)の語呂合わせで制定。
「スパークリング日本酒の日」宝酒造が澪が2011年6月21日に発売されたことにちなんで制定。
「スナックの日」全日本菓子協会が夏至に正月の餅を固くして食べる歯固めの儀式があったことにちなんで制定。
「AGEについて考える日」AGE測定推進協会が夏至の日を制定。
「がん支えあいの日」キャンサーリボンズが夏至の日にがんとの関わりと見つめて支える日として制定。
毎月21日:「木挽BLUEの日」(雲海酒造)、「漬物の日」(全日本漬物協同組合連合会)

6月22日
「DHAの日」マルハニチロ食品が魚油に含まれるDHAが6つのシス型の二重結合を含む22個の炭素鎖をもつカルボン酸の総称であることから制定。
「かにの日」かに道楽が、かに座の最初の日が6月22日で、五十音順のかが6番目、にが22番目であることから制定。
「ボウリングの日」日本ボウリング場協会が1861年6月22日の英字新聞にボウリング場が広島にオープンしたとの記事が載ったことにちなんで制定。
毎月22日:「カニカマの日」(スギヨ)、「禁煙の日」(禁煙推進学術ネットワーク)、「夫婦の日」(毎日新聞、味の素など)、「ラブラブサンドの日」(日糧製パン)

6月23日
「オリンピックデー」国際オリンピック委員会が1894年の6月23日にパリで創立したことを記念して制定。
毎月23日:「乳酸菌の日」(カゴメ)、「不眠の日」(エスエス製薬)、「国産小ねぎ消費拡大の日」(小ねぎ生産県協議会)

6月24日
「プチクマの日」ブルボンがプチシリーズのキャラクターのプチクマが登場した2011年6月24日にちなんで制定。
毎月24日:「ブルボン・プチの日」(ブルボン)、「削り節の日」(東京削節類卸協同組合)

6月25日
「生酒の日」月桂冠が本格的な生酒を発売した1984年6月25日にちなんで制定。
「加須市うどんの日」埼玉県加須市が館林城主の松平清武が饂飩粉を贈られた礼状の日付が6月25日であったことから制定。
毎月25日:「プリンの日」(オハヨー乳業)、「歯茎の日」(佐藤製薬)

6月26日
「露天風呂の日」岡山県真庭市の湯原町旅館協同組合と湯原観光協会が露(6)天(.)風呂(26)の語呂合わせで制定。
毎月26日:「風呂の日」(東京ガス)、「プルーンの日」(サンスウィート・インターナショナル日本支社)

6月27日
「ちらし寿司の日」あじかん(広島県広島市)が、ちらし寿司の誕生のきっかけを作ったとされる備前藩主の池田光政の命日の1682年6月27日にちなんで制定。
毎月27日:「ツナの日」

6月28日
「パフェの日」パフェに使われるフルーツの出回り時期が6月で、パーフェクトゲームがプロ野球史上初めて達成された1950年6月28日にちなんでパフェ愛好家が制定。
「JAZZりんごの日」T&GJapan(東京都品川区)がニュージーランド産のJAZZりんごが初めて日本に輸入された2011年6月28日にちなんで制定。
毎月28日:「にわとりの日」(日本養鶏協会)、「ニワトリの日」(都道府県食肉消費者対策協議会)

6月29日
「佃煮の日」全国調理食品工業協同組合が佃煮発祥の地の東京佃島の守り神の住吉神社の大祭の6月29日にちなんで制定。
「夢中でトレーニングの日」JR東日本スポーツが夢(6)中でトレーニン(2)グ(9)の語呂合わせで制定。
毎月29日:「ふくの日」(日本アクセス)、「クレープの日」(モンテール)、「Piknikの日」(森永乳業)、「肉の日」(都道府県食肉消費者対策協議会)

6月30日
「リンパの日」日本リンパ協会が、む(6)くみ(3)ゼロ(0)の語呂合わせで制定。
米穀安定供給確保支援機構が夏越しの日に1年の前半を祓い、残り半年の無病息災を願う「夏越しごはんの日」と夏越しごはんの普及を目指して前半の最終日を制定。
「酒酵母の日」渡辺酒造店(岐阜県飛騨市古川町)が酒酵母に感謝することを目的に酒造年度の最終日の6月30日を制定。
「麦みそ食文化の日」義農味噌(愛媛県松前町)が麦みその「む=6」から6月、全国味噌工業協同組合連合会が毎月30日を晦日(みそか)=みその日としていることから制定。
毎月30日:「EPAの日」(日本水産)、「サワーの日」(宝酒造)、「みその日」(全国味噌工業協同組合連合会)

「健康住宅の日」日本健康住宅協会がカビをはじめとして健康被害が懸念される梅雨の時期から制定。

「ペパーミントデー」北海道北見市まちづくり研究会が6月の北海道の爽やかさがペパーミント(ハッカ)をイメージさせることから、ハッカ(20日)の語呂合わせで制定。

毎月20日:「ワインの日」(日本ソムリエ協会)、「信州ワインブレッドの日」(信州ワインブレッド研究会)、「シチューライスの日」(ハウス食品)、「発芽野菜の日」(村上農園)

日本では「素食」と書いたら「粗食の間違いでないか」と言われかねないところですが、中国や台湾、中華系文化の国に行くとメニューで目にする普通の用語です。肉や魚を使っていない料理のことで、ベジタブルフーズを指しています。

五穀、木の実、野菜だけを食べるベジタリアン向けの菜食料理といったほうがわかりやすいかもしれません。

少しだけ詳しくいうと素食は仏教で禁じられている三厭と五葷の摂取をしないことで、三厭は天厭(鳥)、地厭(家畜)、水厭(魚)を指しています。五葷は臭いが強いニラ(韮)、ニンニク(大蒜)、ラッキョウ(辣韮)、ネギ(葱)、アサツキ(浅葱)のことです。

仏教で禁じられているといっても日本の現代仏教のことではないことは、ほとんどの人が知っていることで、浄土真宗の開祖の親鸞聖人が鎌倉時代(31歳のとき)に肉食をするまで、仏教においては殺生と肉食をしないことは当たり前のことで、素食そのものの生活をしてきたわけです。

三厭の動物性食品は殺生をしないということだけでなく、元気のもとであり、五葷の臭いの元の香気成分のアリシンは、糖質(ご飯などの主食)のエネルギー化に必要なビタミンB₁の吸収を高めます。そのビタミンB₁は豚肉をはじめとした動物性食品に多く含まれているので、まさに元気の源で、元気になりすぎることを抑えることも禁じた理由に含まれています。

もう一つの素食が指していることは素材そのものに含まれる栄養素を摂るということで、精製や加工が進みすぎた食品は、元々の状態を意味する“素”とは言えない状態となっています。それだけに加工や飾りのない“裸の状態の食品”が素食と表現されています。
“素”は色で言うと白ではなくて、白以外の色というイメージです。

「因幡の素菟」と原書で書かれても今では通じにくくなっていますが、大国主命で有名な因幡の白兎は、元々は白ではなく素が使われています。これは裸のことで、ワニ(サメ)に皮を剥がされてうさぎを救ったという話で、まさに「因幡の裸兎」だったのです。

体内のエネルギー産生を高めるためには、ほとんどのビタミンとミネラルが必要で、それが含まれるのが加工されていない“素食”であるので、これを摂って健康で過ごしてほしいという思いも“素食”には込められています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

日本人は世界一の長生きというのは平均寿命を指していて、これは実際に何歳まで生きられたかということ、つまり死亡年齢の統計ではありません。平均寿命は、その年に誕生した0歳児が何歳まで生きられるかという推定値(希望値)であるということは前回(そこが知りたい14)紹介しました。

平均寿命は、その年に生まれた子どもが現在の社会環境、経済環境の中で何歳まで生きることができるかを示したもので、0歳児の平均余命となります。厚生労働省が発表しているのも平均余命のデータです。

理想的な長生きは「健康長寿」であって、長生きをしたとしても病気や介護状態で何年も過ごすのは“幸せな長生き”とは言えません。医療や介護に頼りきりにならないで自由に動くことができる状態は「健康寿命」とされています。定義としては「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」と説明されています。

本来なら健康寿命と平均寿命の差は短いほどよいわけで、その差が短いほど健康度が高く、幸せな晩年を過ごしている状態となります。実際はどうなのかということを全国平均で見てみると男性は9年ほど、女性は12年ほどの差があります。2023年の平均寿命は男性が81.05歳なので約72歳、女性が87.09歳なので約75歳ということになり、思ったよりも長くはないことがわかります。

平均寿命が長い地域は、健康によい環境が整っているとされることから、健康寿命も長く、平均寿命と健康寿命の差も短いということも期待されます。

そこで平均寿命が長く、全国に注目される勢いを見せている岡山県の女性を例にして、次回は平均寿命と健康寿命の差について考察していくことにします。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

身体を動かすエネルギーは、全身の細胞の中にあるミトコンドリアで作り出されています。ミトコンドリアはエネルギー産生の小器官で、一つずつは小さな存在ですが、数が多くて、部位によって200〜2000個ものミトコンドリアが存在しています。

小さな存在ではあるものの、全身の細胞のミトコンドリアの重量を合わせると、全体重の10%にもなります。それくらい重要な器官であり、エネルギーが多く作り出されないと正常な働きができないということです。

あまり目立たない小さな個々の力であっても集まると大きな力になる、という組織の力を思い起こさせるような存在です。

ミトコンドリアの数が数多いのは多くのエネルギーが必要な肝臓、脳、筋肉などの細胞で、全身のエネルギー消費のうち肝臓は約27%、脳は約20%、筋肉は約20%、腎臓は約10%、心臓は約7%とされています。これだけで約84%にもなります。筋肉の量は個人差が大きく、筋肉が多いほど多くのエネルギーを作り出していることになります。

ミトコンドリアでエネルギーを作り出すのはTCA回路というエンジンのような働きをする部分で、三大エネルギー源(ブドウ糖、脂肪酸、アミノ酸)はTCA回路で使われる高エネルギー化合物のアセチルCoAに変化します。

そして、アセチルCoAがTCA回路の中で9段階の変化を経て別々の酸になり、一周してくるとATP(アデノシン三リン酸)が発生します。これがエネルギー代謝として、一般に説明されているメカニズムです。

ATPが発生するというと、何もなかったところからATPが作り出されるようにイメージする人もいるようですが、化学的な変化が起こっているだけです。ATPはアデノシンにリン酸が3つ結びついた形をしていて、その一歩手前ではリン酸が2つ結びついたADP(アデノシン二リン酸)となっています。

TCA回路では複雑な変化をしながらリン酸を1つ増やしているだけということも言えるわけで、ATPからADPに変化するとき、つまりリン酸が1つ離れるときにエネルギーが発生しています。ATPはエネルギーではなくて、あくまでエネルギー物質というエネルギーを含んでいる物質だということです。

ATPからADPになるときには酵素が必要で、その酵素を働かせるためには補酵素のコエンザイムQ10が必要になります。補酵素は酵素を働かせるために欠かせないもので、補酵素が不足していると酵素の働きが低下して、エネルギー代謝も低下することになります。

コエンザイムQ10はサプリメントの成分でもあって、ダイエット成分としても知られていますが、実際には全身の細胞でエネルギー産生の最終段階で必要になる代謝促進成分だったのです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

糖尿病は尿の中に糖が多く含まれることでも、血液中のブドウ糖の量が増えすぎることでもなく、ブドウ糖を全身の細胞に取り込んでエネルギー化する能力が低下することを指しています。ブドウ糖を細胞に取り込むために必要なホルモンがインスリンで、膵臓から分泌されています。

血液中のブドウ糖が多くなりすぎた高血糖状態が長く続くことによって、膵臓はインスリンを出し続けることになり、疲弊するとインスリンの分泌量が大きく低下して、血糖値が低下しなくなります。

これが主に指摘されていることですが、インスリンが多く分泌されていても、血糖値が下がらない例は日本人には特に多くみられます。細胞のインスリンに対する感受性が低下して充分に取り込まれなくなる状態で、これはインスリン抵抗性と呼ばれています。

インスリン抵抗性は、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)によって起こりやすいことが指摘されています。体脂肪が多く蓄積されることによって、脂肪細胞からアディポサイトカインという生理活性物質が多く分泌されますが、このアディポサイトカインがインスリン抵抗性の主な原因とされています。

日本人は高血糖状態になるほどブドウ糖が含まれる糖質を摂ってこなかったことが原因とされていますが、原因は、それだけではありません。インスリンには肝臓で脂肪を合成する働きもあり、肉類などエネルギー量が多いものを歴史的に食べてきた民族はインスリンの分泌量が多くなっています。

肉食が多い民族はインスリンの分泌量が多いので、脂肪を多く作る能力が高く、その脂肪を多く脂肪細胞に蓄積する能力も優れています。体脂肪は重要なエネルギー源で、エネルギー量も1gあたり約9kcalと、同じ重量の糖質とたんぱく質の約4kcalに比べて2倍以上のエネルギー量があるので、脂肪に変えて蓄積する仕組みがあるのです。

それに対して日本人は歴史的に肉類を多く食べてこなかったため、インスリンの分泌量が少なくなっています。そのような体質であるのに、肉類を多く食べる食生活を続けていると膵臓が疲弊してインスリンが分泌されにくくなるのは仕方がないことです。このような仕組みがあるから、糖尿病が進行すると太りにくく、やせるようになってくるのです。

そのような身体のメカニズムがあり、日本人はインスリンが不足しやすいのに、血糖値が上昇しなければ糖尿病にはならない、改善できると自分を偽って、たんぱく質と脂肪が多く含まれている食品を食べようとする人が多いことも、糖質制限がヒットしている理由といえます。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

全身に60兆個以上あるとされる細胞のエネルギー源は糖質(ブドウ糖)、脂質(脂肪酸)、たんぱく質(アミノ酸)で、それ以外のものはエネルギー源として使われることはありません。細胞の重量は1kgあたり1兆個とされているので、60兆個というのは体重が60kgの人の場合で、それよりも少ない人もいれば多い人もいます。

3種類のエネルギー源は“全身の細胞”と言われることが多いのですが、脳細胞だけはブドウ糖以外はエネルギー源にはなりません。脳細胞には余計なものを入れないように、毛細血管の壁に血液脳関門というバリア機能があります。ここを通過できるのはエネルギー源ではブドウ糖だけだからです。

極端な糖質制限によって脳細胞に運ばれるブドウ糖が不足すると、脳機能が低下することになります。脳細胞は860億個ほどあるとされていて、細胞の数ではわずかであっても全身で必要になるエネルギー量のうち20%以上を占めています。

その脳を正常に働かせるために1日に必要となるブドウ糖の量は120gとされていて、1時間あたり5gを欠けると機能の低下が起こるようになります。

ブドウ糖が不足しないようにするには糖質が含まれたご飯、パン、麺類などを欠かさないようにする必要があるわけですが、1日のうち、いつ摂ってもよいというわけにはいきません。脳の仕組みがわかると摂るべきタイミングがわかります。夕食を19時に食べて、翌日の朝食が7時だとすると12時間の空腹時間になります。

食事で摂ったブドウ糖が脳細胞の機能を低下させないように充足されているのは15時間ほどで、12時間の空腹時間なら何も問題はありません。ところが、朝食を抜くと昼食までの時間は17時間となり、2時間は不足した状態になります。

脳細胞はブドウ糖が不足したからといって急に機能が止まるようなことはありません。自動車がガソリン不足になるとエンジンの働きが低下して不完全燃焼のまま走ることができるのと同じように、脳の機能が低下したまま働き続けることができます。

脳の機能が低下すると集中力が低下して、仕事や学習に影響が出ることにもなりますが、問題はそれだけではありません。毎日2時間ずつ、全身の働きをコントロールする脳が正常に働かないのでは、健康状態を保つことができなくなります。

1日に3食を食べることには意味があり、中でも朝食と夕食を抜いてはいけないということですが、このような栄養学の基本中の基本が理解できていない人が極端な糖質制限を訴えることは偽りだと判断する目が必要になります。そのような見抜く能力は“健康リテラシー”と呼ばれています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕