投稿者「JMDS」のアーカイブ

現状がよい状態であるほど、それが継続することを望むのは人間としては当たり前のことで、悪いことが起こらないことを前提として仕事をするのも、また当然のことと言えます。それが今の時代には通じないことはコロナ禍を経験して多くの人が気づいているはずなのに、以前と同じようになりたい、以前と同じよい思いをしたいという感覚が優って、同じことを繰り返すのも、あらゆる場面で目にすることです。

「危機管理意識が不足している」とコンサルタントに指摘されることがあり、会議室では納得したつもりでも、実際に行動を起こす段になると、言い訳を考え、適当な理由をつけるという人がいることも多くの人が経験していることです。

その理由は何かということは自分の経験から気づいていましたが、文章にして残そうと思うことはありませんでした。というのは、自分にも少なからずあることで、「自分のことを棚に上げて」と指摘されかねないことでもあったからです。

これも言い訳と言われれば、それまでではあるのですが、人生を見直す指導を受けたことをきっかけに、自分のことを書き残すことを決めました。すべてを手放して “なりたい自分”になるためにゼロベースから組み立てていくことを指導で示してもらいました。

そのときには体調も問題もあり、新たなものを生み出すことは大きく減らして、これまで積み重ねてきたコンテンツや情報源、人脈などを多くの人に活用してもらうことに切り替えることを決断しました。

大学生になったときから毎日、何らかの原稿を書き続けてきた身には、50年以上のルーティンは寂しいというよりも自分の存在価値が失われるような感覚もありました。社会人になってからは原稿書きを仕事にしてきたので、仕事以外で書いた記憶がありません。

まったく違った原稿を書いて、自分の“脳力”を再確認しようと思ったときに、天から降ってきたかのように浮かんだのが「偽る脳力」というキーワードでした。

書いていくうちに何が変わるのか、それを確かめるために100本の原稿を書いていくことを始めました。

文量と締め切りを絶対条件として書き続けてきたので、100本は達成できるはずですが、まるで苦行のようにも感じる原稿書きに取り組むのも、完成したときの自分の変化を想像すると、“苦の先の楽”が楽しみで仕方がありません。

このようなことを書いているのも、「偽る脳力」を発揮するための自分なりの戦略だと考えているところです。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

人間の脳には優れた調整能力が備わっています。

環境の変化に合わせて、脈拍や血圧、呼吸、体温などを変化させているのは、自律神経の働きによるものです。それは意識して調整できるものではなく、無意識のうちに、さまざまな脳のメカニズムが動員されて身体を働かせ、そのことが脳の働きにも影響を与えています。

自律神経は、自ら律する神経と書くように、自分の意思ではコントロールできないものなので、環境によって変化するために、それに従うしかないものと考えられています。

日常的な調整だけでなく、急激な環境の変化や社会事情の変化に耐えていくことができるのも、この脳の調整能力のおかげです。それはマイナスに傾いたことを元のゼロの状態に戻すだけでなく、プラスにしていく能力も備えています。

厳しい社会を生き抜いていくためには、本来の自分以上に大きく強く見せなければいけないこともあり、その逆に弱く見せることを生き抜く術にしている例もあります。自分を鼓舞して、普段の能力以上のものを発揮させるために、偽りを自分に植えつけるのも、優れた脳の能力といえます。

いかに上手に自分の脳に偽りの情報を与えて、生き抜き、戦い抜く力を引き出すかということを考えさせてくれたのは、ゴーストライターとして手がけた184冊の書籍の一つで取り上げた諸葛孔明の戦略でした。

また、ゴーストライターの第一作目の著書である松下幸之助翁の「物をつくる前にまず人をつくる」という一節を書きながら、それぞれの人の考え、生き方を引き出すための戦術も同じように感じました。

その後の仕事の中でも、多くの人の考えや行動の中に秘められている「偽る脳力」を探ってきました。

原稿執筆から健康や医療に関わる団体の機関誌、生命科学の研究活動、講習、情報発信、子どもの支援活動までの流れを振り返ってみると、自ら敷いた「偽る脳力」のレールの上を走り続けてきたようなものです。

周囲には冗談半分のように口にしてきたことですが、自分が活躍できる期間は随分と短くなり、“終着駅”が見える距離まで近づいてきました。日本人の男性の健康寿命は72.68歳で、平均寿命の81.41歳と比べると9年ほどの差があります。この期間は医療や介護に頼らないと活動できない不自由な期間を指しています。

健康を気づかって暮らしてきたつもりなので、もう少し健康寿命は高まるかもしれませんが、人生は何が起こるかわかりません。小数点以下を省くと健康寿命を全うするまでの期間が50か月ほどとなりました。

カウントダウンで減っていく期間を大切にして、これまで経験してきた「偽る脳力」を文章として残す必要性を感じて、この連載コラムを始めました。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

認知症の人が意思決定能力を持っているうちに、アドバンス・ケア・プランニング(ACP)を始めることが国際的に推奨されています。ACPは将来の医学的治療とケアについて家族や医療従事者と話し合い、その人なりの目標や選好を見出すためのプロセスです。

東北大学大学院医学系研究科精神看護学分野、ライデン大学医学部の研究チームは、認知症ACPのガイドライン策定を目的として、2021年9月から2022年6月にかけて33か国107名の専門家から意見を集約するパネル調査を行いました。

その結果、専門家が今後最も重要と考える研究テーマとして、認知症に特化したACPの実践モデルの開発があげられました。また、政策課題としては、各国とも現行の医療介護サービスや法制度において、認知症の人の意思決定が想定されていないという問題が指摘されました。

認知症の人が排除されることがないように包摂的なACPに向けて、実践モデルの科学的根拠の積み重ねと施策展開の両輪が求められています。

2022年に発表された論文によれば、認知症の人は2019年時点で世界に5740万人いるとされ、2050年には1億5280万人に達する見込みです。認知症の特徴は物忘れにとどまらず、意思決定能力が次第に損なわれていく点にあります。

本人の意向がわからない中で、家族や従事者が医療やケアにまつわる難しい判断を迫られることは少なくありません。

欧州緩和ケア学会は23か国64名の専門家パネルによる意見を集約した「認知症緩和ケア白書」(2014年)で、意思決定能力の喪失という特徴に応じた認知症ケアのあり方を定義し、ケアの目標は生活の質を最大限に高めることにあるとしました。

世界的な科学的知見をメタ分析して認知症の予防やケアに関するガイドラインをまとめたランセット認知症予防、介入、ケアに関する国際委員会の報告書(2020年)でも同白書の定義が踏まえられています。

欧州緩和ケア学会が2017年に発表した定義では、ACPは「将来の医学的治療とケアにおける、その人なりの目標や選好を見出すため、家族や医療従事者と話し合い、その選好を記録しておき、後で見直す」プロセスです。

日本ではACPの愛称を「人生会議」と定め、人生会議とは「もしものときのために、自分が望む医療やケアについて前もって考え、家族等や医療・ケアチームと繰り返し話し合い、共有する取り組み」としています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

「良いきゅうりの日」JAあいち経済連西三河冬春きゅうり部会が良(4)い(1)きゅう(9)りの語呂合わせで制定。

「食育の日」三基商事が食(4)育(19)の語呂合わせで制定。

「みんなの保育の日」子ども法人キッズカラー(東京都品川区)が保(フォー=4)、育(19)の語呂合わせで制定。

毎月19日:「いいきゅうりの日」(いいきゅうりの日プロジェクト)、「松阪牛の日」(やまとダイニング)、「熟カレーの日」(江崎グリコ)、「シュークリームの日」(モンテール)、「クレープの日」(モンテール)、「食育の日」(食育推進会議)、「イクラの日」(カッパ・クリエイト)

サプリメント・健康食品は、素材同士の組み合わせによって、有効性が高まることがあれば、逆に危険となる場合もあります。このようなことが起こるようになったのは、サプリメント・健康食品の研究が大きく進んだことと関係しています。

以前には、サプリメント素材などを多めに摂っても医薬品と一緒に摂ったからといって「医薬品と医薬品」の組み合わせによる副作用のような組み合わせによる健康被害は起こりにくいとの認識がありました。

ところが、サプリメントなどの研究と加工が急激に進歩して、機能性の面では医薬品に大きく近づいたことから、医薬品同士の副作用と同じような“相互作用”が起こるようになりました。つまり、「サプリメント×医薬品」の相互作用が起こることが確認されたということです。

サプリメント素材と医薬品成分の相互作用については、アメリカにおいて研究が大きく進み、『Natural Medicine DataBase』(ナチュラルメディシン・データベース)がアメリカ健康研究所(NIH:National Institutes of Health)の委託事業によって発表され、英語圏の保険会社、医療機関、健康保険機関などによって活用されています。

世界版のデータベースには1600種類以上のサプリメント素材の説明と医薬品との相互作用などが掲載され、日本対応版は1200種類以上が掲載されています。

日本対応版は一般社団法人日本健康食品・サプリメント情報センターによって情報発信されています。

日本対応版は日本医師会、日本薬剤師会の総監修を受けている内容で、これは書籍版、書籍をベースにしたデータ版も示されています。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

音楽は人類の歴史を通じて、さまざまな文化や世代に影響を与えてきました。特に音楽を聴くと、身体が動いたり、楽しさや悲しさ、懐古のような、さまざまな感情を引き起こすことがわかっています。

これまでの研究により、音楽が聴覚系のみならず、心拍変化や鳥肌などの身体感覚や内受容感覚を引き起こすことが示されてきました。視覚や聴覚などを介して外部刺激を知覚する外受容感覚に対して、内受容感覚は呼吸、心臓の鼓動、体温、胃腸の動きなどの生理的な状態に関する身体内部の感覚を指しています。

しかし、音楽の、どのような要素が心と身体に、どのように影響を与えているのかは完全には解明されていませんでした。

東京大学大学院情報理工学系研究科、広島大学脳・こころ・感性科学研究センターの研究グループは、音楽の和音列を聴き取ることによって誘発される心身の効果を明らかにしました。

この研究では、527人の参加者を対象としたボディマッピングテスト(刺激などによって感じた身体の位置を答えるテスト)を通じて、和音列の予測誤差および不確実性の時間的な「ゆらぎ」が、心臓や腹部といった特定の部位の身体感覚や感情反応を誘発することが観察されました。

さらに、心臓の感覚が美的鑑賞や快の感情と強く連動することが示されました。これらの結果は、音楽が私たちの心身に、どのように影響を及ぼしているかについての理解を深めるもので、その成果は心身への健康増進への応用が期待されています。

ボディマッピングテストでは、音楽コーパス(890曲)を用いて、和音列の予測誤差と不確実性の一般モデルを作成して、8種類の異なる予測誤差と不確実性の時間的な「ゆらぎ」を持った和音列刺激が作成されました。

8種類の和音列を、参加者はランダムな順序で聴き、聴取10秒以内に感じた体の部位を回答します。感情を判断するテストは2種類で、1つ目は33の分類から各和音進行によって引き起こされた感情を複数選び、強度の順位づけをします。2つ目は快・不快の覚醒度の強さです。

このようにして得た8種類の和音列聴取に対応する身体感覚と感情反応を分析した結果、音楽の和音列の不確実性と予測誤差の特定の「ゆらぎ」が心臓や腹部に局所的な身体感覚を引き起こすことがわかりました。

さらに、これらの感覚が美感や快の感情と強く関連していることがわかりました。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

「よい歯の日」日本歯科医師会が、よ(4)い(1)歯(8)の語呂合わせで制定。

「毛穴の日」ドクターシーラボが良(4)い(1)肌(8)の語呂合わせで制定。

「よいお肌の日」明治が良(4)い(1)肌(8)の語呂合わせで制定。

「夏美容はじめの日」パナソニックが、よ(4)い(1)お肌(8)の語呂合わせで制定。

毎月18日:「防犯の日」(セコム)、「おにぎりの日」(中能登町)

「紅麹の機能性表示食品の健康被害」という書き方を、これまでしてきました。これは小林製薬が販売していて、食品衛生法によって回収命令があった3製品のことを指していたのですが、これからは別の表現が必要となりました。

それは小林製薬が消費者庁に対して、8種類の紅麹を材料とした機能性表示食品の撤回届出をしたからです。また、別の会社の製品(小林製薬の紅麹を材料の一部として使っていた食品)も撤回届出をしています。

これはテレビなどのメディア報道もされたのですが、問題となった紅麹の機能性表示食品を扱っただけでなく、それに続いて機能性表示食品の約20%が撤回届出をしていることも報道されました。

機能性表示食品は2015年に制度が始まってから8000件以上が届出を行っていますが、その報道の仕方を見ると、まるで今回の健康被害問題によって20%が撤回届出をしたかのように受け取られる伝え方でした。

健康食品は次々に新たなものが登場して、それに伴って以前のものが売れなくなり、販売市場から退場していくのは当たり前にあったことです。機能性表示食品も期待するほど販売数が伸びなかったものは撤回届出をして販売しなくなるというのは通常のことであるのに、これはないだろうという伝え方をされていました。

もう一つ驚くような報道があったのは、紅麹の機能性表示食品による腎機能障害について報道した後に、腎臓障害について健康被害を受けた人が何人も登場して、いかに腎臓障害が起こると治療が難しく、生涯にわたって治療をしなければならないのかという報道がされていました。

しかし、後半の報道は、別の薬害による腎臓障害についてであって、機能性表示食品の健康被害は話の導入部のようなもので、無関係なことでした。

間接的に機能性表示食品で問題を起こした企業を殊更に叩くような伝え方は、驚きを通り越して呆れてしまうようなメディアのあり方を疑われるようなものでした。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

「忘れる脳力」の連載コラムは、100日間にわたって書き続けた100本のコラム「偽る脳力」の続きとして始めたものです。

「偽る脳力」は単なるコラムというよりも、自分が経験してきたこと、その経験から考えたことの軌跡を文章にしたもので、わずか10人にだけ100本を見てもらいました。
(実際に、どこまでの本数を見てもらえたのかは確認していませんが)

「偽る脳力」は他人から騙されたことの記録であったり、自らの脳を偽るようなことをして難局を乗り越えてきた話が中心であって、私が他人を偽って騙したということではありません。

記憶する方法としては「書いて覚える」というのが昔からあった方法で、書くほど記憶が深まるというのは教育の世界でも、いまだに伝統的に続けられていることです。それに対して、嫌なことは口から吐き出してしまうことで、脳からも消し去るという方法もあって、書くことによって記憶が薄れることを期待して行われています。

それを私も期待して「偽る脳力」を100本も毎日の修行のように続けてきたのですが、書いていると、その出来事が他の出来事と重なったり、絡み合ってきて、これまで忘れていたようなことを思い出すきっかけになっていました。

そのおかげで、100本も書くことができたのですが、こうなると書くことによって忘れるどころか、書くほどに思い出して、記憶が深まっていくということになって、当初の目的とは違ったことになってしまいました。

それならばと始めたのが、忘れることを前提としたコラムの執筆で、ここまで書いてきた10本で終わるのか、それとも50本、100本と書き続けることになるのかは、自分の「忘れる脳力」のレベルにかかっていることになります。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕

食品システムの持続可能性に関する先行研究は不足しており、特に現代社会において、世界人口の増加と都市化の加速によって食品需要が増大し、持続可能な食生活選択にトレードオフが生じていることの理解は重要です。

国連食糧農業機関(FAO)は、2050年までに世界人口は91億人に達し、食品生産を70%増加させる必要があると予測しています。

東京大学大学院工学系研究科技術経営戦略学専攻と未来ビジョン研究センターの研究チームは、食生活の環境および健康への影響を探求し、混合食が栄養ニーズを満たしつつもカーボンフットプリントを低減させることが明らかにされました。

混合食は、食材を肉、魚介、野菜などに分類するとき、単一の食材からなる料理ではなく、さまざまな食材を含む料理を指します。カーボンフットプリントは、商品・サービスのライフサイクルの各過程で排出された温室効果ガスの量を追跡した結果、得られた全体量をCO2量に換算して表示することを指します。

研究では、料理ごとに価格と利用かを考慮するとともに、産業連関分析を通じてカーボンフットプリントを評価しました。産業連関分析は、一つの国の、ある年における財・サービスについて各産業部門間で何がどれだけ生産されたか、販売されたかを、行列形式で一覧表にした産業連関表を用いて、最終消費者の購買が、どの産業に、どれだけの生産活動を誘発するかを分析する手法です。

その結果、牛肉を中心とした料理が最もカーボンフットプリントが高く、豚肉や野菜ベースの料理は低いことや、カーボンフットプリント全体に対して調理による直接的なCO2排出の影響は少なく、CO2の主な排出源は原材料の生産過程にあることが明らかになりました。

また、カーボンフットプリントの高い料理は高価であり、低いものは比較的安価であることもわかりました。

栄養評価からは、肉ベースの料理が一般的に高いコレステロール量をもつ一方で、異なるタイプの料理間では特定の栄養素において顕著な違いがあることが確認されました。そのため、いろいろなタイプの料理を食べたほうが栄養バランスがよくなることがわかりました。
〔日本メディカルダイエット支援機構 理事長:小林正人〕